沖縄県○○様 Z400J 710ccボアアップ

本日は沖縄県よりエンジン単品での入庫です!!

ベースとして組むのは左のJのクランクケースでそれ以外は550GPのエンジンを組み込みます!

とりあえずエンジンを全分解し中身を抜き取ります!!

マスキングしてブラスト処理をします!!

半艶の黒にペイントしクランクケースをボーリングしました!!

クランクメタルとコンロッドメタルを交換しクリアランス測定して!

550クランクとコンロッドを組み込みます!!

ミッションはゼファーの物を移植します!

Rタイヤを170サイズの太い物を移植する場合の改造です!

ミッションのスプラインが1cm長いのでFスプロケットを1cmオフセット出来ます!

ロアケースを組み!

ステンのボルトに変更し!

ワンウェイクラッチとオイルポンプを組みます!!

そして550の一次減速を取り外し400の一次減速に変更します!

ゼファークラッチを移植して二次減速で調整します!

強化クラッチを組みます

FX乗りが強化クラッチ・ゼファークラッチを組み合わせると殆どの人はゼファークラッチ派になります!!

メンテナンスが楽なのとクラッチが軽いのとトい事尽くめなのですが最近はゼファークラッチが高額でなかなか買えません

FX乗りの為のFXのプッシュロッドでボアアップエンジンが組める二次減速キットもようやく完成しました!

また装着する時が来たら紹介します!

ミッションカバーはプッシュロッドの穴が邪魔なのでメクラして裏から溶接しています!

腰下が完成したのでシリンダーヘッドに取り掛かります

バルブのカーボンを落とします!

一本は曲がっていたので処分します!

全てのバルブの45度面を研磨機で研磨しました!

次はシリンダーヘッドのカーボンを落とします!

このシリンダーヘッドは状態良さそうです!

バルブシートの割れもありません!!

45度面と70度でシートカットしバルブシートの内径を拡張しました!

全箇所のバルブシートを修正しました!!

擦り合わせをしてバルブの圧力検査をして密閉率を点検しシリンダーヘッドを組み立てます!

吸気ポートを拡張しました!

排気ポートも拡張しました!!

Zやゼファー750と違い400のFXヘッドもGPヘッドもゼファーヘッドも排気ポートはかなり絞られているので拡張するだけで一気にレスポンスが上がります!!

意図的に絞ってパワー落としてんのかな・・・・・と思う程です

シリンダーヘッド完成です!!

ピストンとライナー内径のクリアランスを測定します!!

ダイヤルゲージを入れます!

5/100mmです!!

ピストンとビッグブロックシリンダーを組付けます!

そしてシリンダーヘッドを組付けます!!

フルパワー仕様のGPヘッド!!

Jのクランクケースにゼファーミッションに550クランクにGPヘッド!!

良いとこ取りのエンジンです

カムシャフトを組んでタペットのシム調整します!

チョイスしたのがGPZ400Fのカムシャフトです!!

ゼファーより少しオーバーラップの広いカムです

ヘッドカバーを組んでエンジン完成です!!

ヘッドカバーは逆車なので二次燃焼させる為のリリーフバルブがあります

邪魔なので殺しますが2000年以降のガス検車はこれがないと基本車検に通りません!

これがあってもキャブの摩耗・不調でも車検に合格しなくなります!

このバルブはエアクリーナーに繋がっています!

クランクケース内のブローパイガスはもう一度燃焼室に送り込まれ二次燃焼させられるのですが

逆車はヘッドカバー側にも送られます!

そして排気ポートに排出されます!

マフラー内部には熱がある・未燃焼ガスがある!燃焼の為にもう一つ必要な条件は酸素です!

その酸素をヘッドカバーから送り込ませます!

といってもこの機能で本当にクリーンな排気ガスになるかはこの時代のバイクは微妙・・・・・

カリフォルニアはすり鉢状の町なので排気ガスによる汚染がひどく車の通行の為に旗振りしていた警察官が

中毒によりはパタパタと倒れ始めたので急いで排ガス対策に乗り出した時代がありこれはその名残です。

当時のアメリカのカリフォルニアは世界一厳しい排ガス規制でしたが今は日本は世界一厳しい

エンジンに火入れします!!

快調に動き始めました!!

エンジン快調です!!

Z710Jエンジン完成です