神奈川県〇〇様 Z400GP 710ボアアップ

本日は神奈川県よりZ400GPの入庫です

神奈川より直接ご来店して下さりビールとお菓子の差し入れを頂きました

有難う御座います

入庫したのがこのGP

タンクは限定車のタンクです

しかし最近はZ400GPもかなり高額になりました

当時は不人気車でしたが現代でもGP乗りは拘りが強く

「FXではなくGPが好きだ」と言う人が多いんです

当時はFXが高額で金銭的に手が届かないのでGPに乗っていた人も多いのですがGP以外眼中にない人も一定数いるので

1年しか製造されなかった希少性からの高騰と思われます

10年前は30万程で買えた車両ですが今はボロのレストアベースも買えません

早速エンジンを降ろします

オイルクーラーの取り出し口のボルトがなめっていました

ここのボルトがなめっているのは多いのでインパクトドライバーで緩めます

エンジンを分解していきます

ヘッドカバーを開けると!

ヨシムラのST1カムが入っていました

このGPのオーナー様の場合スズキ車のRホイールが移植されており特注のRスプロケが装着されていました

スズキ車の二次減速はショートなので元々Rスプロケは大きい傾向にあります!

今回はRスプロケを基準にエンジンを制作するので

F18丁の一次減速550を組みますがそれでも少々ショート気味になりますがここでヨシムラST1は相性が良いです

ヘッドを外すとワイセコピストンの550クランクで615でした

かなり不調のエンジンだったのでボアアップされている事に気付きませんでした

元々ゴミピストンなので期待してませんが550クランクはありがたいです

550シリンダーでボーリングオンリーのシリンダーなのでスリーブはペラペラです

オイルラインピンは逆さま・・・・

腰下を分解します!

一次減速が550に変更されていました!!

ラッキーです

チェンジシャフトの根本はボンドで張り付けてありました

このクランクケースは使えません・・・・

そこで偶然見つけた昔の工場にあったGPのクランクケース

割れていたので使わず引っ越しの時に捨て忘れたクランクケース

当時は修理の料金を考えれば別のエンジンを買った方が安い時代でした

今はGPエンジンも貴重なのでこんな割れならバリバリ修理します

溶接で肉盛りして!

修正します

10年前はFXもGPのクランクケースも修理せず捨てていた時代

FXはヘタしたらZ1より高価ですからね

クランクケースも当時は無料で交換していました

今では考えられない事でしたがFXエンジンも丸ごと2万だと高いなと言っていた時代でした・・・・

サンドブラスト加工をして下処理をしました

クランクケースをペイントします!

半艶の黒でペイントしクランクケースのボーリング完了しました

ダミーシリンダーを基準にボーリングです

クランクケースを洗浄し550クランクを組んでいきます

クランクメタルとコンロッドメタルを新品に交換しクリアランスを測定します

そしてミッションを分解・洗浄し組み込みます

ミッションはGPなのでギア抜けしていないか要チェックが必要!!

FX・GPはプッシュロッド式なのでクラッチレバーを切ってもエンジン内部でプッシュロッドが動くストロークが短いのでクラッチレリーズの調整が必要です

今回のエンジンは入庫時に変な症状がありました!

エンジンを始動させクラッチを切ってローギアを入れても問題なくアイドリングしますがエンジンを止めローギアを入れるとクラッチを切っても車体を動かせないと言う謎の症状!

恐らくクラッチに問題があります!

レリーズの調整が上手く出来ないので恐らくここが問題かと思います

若しくはハウジングですがハウジングの場合ここまでRタイヤがロックするのは考えにくいのでプッシュロッドのストロークに問題があると思います

またクラッチの切れが悪いとミッションを短命化させるのでゼファークラッチ移植は大きなメリットがあります

そんな症状があるのでミッションは要注意が必要ですがこれは全く問題ないと思うミッションでも症状が出る物もある為少しでも怪しく感じると即交換が当店のルールです

因みにFX・GP・GPZミッションは無料で交換しています

ロアのクランクケースを組みます

ステンの綺麗なネジに交換し!

オイルポンプをワンウェイクラッチを組みます

今回は入庫時にスターターのトラブルを伺っていたので交換しました

ワンウェイクラッチは目視で良品か不良品の判断は難しいので怪しい物は即交換!

あらかじめ聞いてスターターが滑る場合は絶対に交換です

この変の部品も無料で交換できるので見積もりが着工後変わる事はありませんがGPエンジンの場合はクランクケース・シリンダーヘッドは高額です

このエンジンの場合550クランク・一次減速550が入っていたのでクランクケースが破損していましたが相殺され見積もりが狂う事無く仕事が出来ます

エンジン開けてラッキーパーツが入ってましたがケース交換で嬉しさと悲しさが同時に来た感じです

550の一次減速を組みます

持ち込んで下さったゼファーのクラッチパーツを組みます

強化クラッチに変更し!

持ち込んで下さったゼファークラッチカバーを組みます

腰下の完成です

今回の場合は一時減速が550なのでGPクラッチカバーでプッシュロッド式でも可能なのですが元々クラッチにトラブルがあったのでゼファーに変更しました

FX・GPエンジン特有のクラッチトラブルとは永遠におさらばです

シリンダーヘッドの修正に取り掛かります

燃焼室とポートを掃除します

GPヘッドにはたまにあるのですが燃焼室が出っ張り歪な物があります!

サッと削ってならします

シートカットをします

45度30度70度の三面加工です

このシリンダーヘッドの45度面はなかなか歪んでいたのでバルブにダメージがあります

45度面はバルブガイドに対し的確に加工することによりバルブのトラブルは格段に少なくなりバルブの密閉率も良くなります

全箇所加工完了です