本日は宮城県よりエンジン単品での入庫です!!
入庫時より分解・ブラストまでの写真を撮影していたのですがSDカードのトラブルにより写真が飛びました
ブラスト処理後のペイント・クランクケースのボーリング加工後の写真です!
570ccなのでクランクケースのボーリングは不要と言えば不要なのですがスリーブ外径を少々大きめに量産し少しクランクケースをボーリングする仕様にしました!
と言うのもFXの初期型はクランクケースが狭くライナー打ち換えのボーリングが出来ない物があるのと。
ライナーを量産する事により物価上昇によるコスト高でもエンジンの料金を上げる必要が無い!
エンジンの制作料金を上げない為の企業努力です
昔はクランクケースの内径に合わせてライナーの外形を変更していたのですがクランクケースをダミーシリンダーを使いボーリングする事にしたのでライナーの剛性アップと低コスト化を同時に可能としました
今回はZ500のエンジンですがZ400FXのクランクシャフトに変更で550クランクは下取りします!
この通常ではあり得ないストロークを短くする事になる改造ですがミドルストロークにも長所がある!
エンジンマニアならピンと来ると思いますがストロークが短い方がレスポンスは早くなります!
例えば6000RPMでもストロークが短いエンジンの方が早く6000RPMに到達します!!
ここがショートストロークの強みです!
あと550クランクより軽い!
しかし流石にゼファー400系の42mmストロークは身近過ぎて排気量が稼げないのでZ400FXのミドルストロークも捨てた物ではないんです
肝心なのは組み合わせでピストンボアとストロークと圧縮比です。
ここの組み合わせが良くないとFXヘッドでは走れません!
タカトリの580ccは組み合わせとしては余りパワーが出ない仕様です
タカトリのピストンは基本設計がゼファー400で550クランクにする場合は加工が必要です。
しかし580ccの場合は少々圧縮が低くなるのでこの570ccはハイコンプなので排気量は約10cc(厳密には9cc)低いですが570の方がパワーが出ます!
今開発中のエンジンはFXクランクで623ccで超高回転型のエンジンとなります!
過去に1機製造しそれが峠では強烈な速さを叩き出したのですがFXには不向きかな・・・
623ccはキャブやシリンダーヘッドも大口径でないと相性が悪いのでFXユーザーと言うよりゼファーの為のエンジンと言うのがが前提で開発しています!
このFXエンジンの570ccは低コストでFXクランクでレスポンスを稼ぎハイコンプ化して走らせるので低回転でもそこそこ速度が出ます!
FXヘッドでも問題なく走れます
ミッションを分解し洗浄し組付けました!
クランクケースのロアケースを装着しました!
ネジは純正のネジを仕様しています!!
ワンウェイクラッチとオイルポンプを組みこみます
今回は一次減速を550のまま装着します!
F16丁かロングがよければ17丁かな!
Rスプロケは38~40丁で心地よい走りになると思います!
強化クラッチに変更しクラッチカバーを装着し腰下完成です!
シリンダーヘッドの修正をします!
ポートと燃焼室のカーボンを落としました!
これもバルブシートを深堀されています
45度は最小限に加工し70度でバルブシート内径拡張し30度で45度面の当たり面を整えました!
全箇所のバルブシートを修正をしました!
バルブのカーボンを落とします!
45度面をバルブの研磨機で修正しました!
このヘッドは元々シムが激薄だったのでステム長の調整をしました!
8本全部調整が必要でした!
そしてバルブの擦り合わせをしてシリンダーヘッドを組み上げました!
吸気ポート拡張して!
排気ポートも拡張しました!
純正と同じ外観に仕上げました!