またCLが入庫しました!
このお客様は以前ゼファー400を684ccまでボアアップしました
2年ぐらい前でしょうか・・・・・
今度はCLです!
左ピストンがダメになったみたいです!
バラシます
このオートバイもエンジン降ろします
搭載したまんまだとタペット調整しかできません!
エンジンが降りました
ここで問題発生ですピストンの大きさ決めてません
私は66ミリにしたいのですが「早すぎて危ない」とお客様は62ミリにしたがって
います!それか間をとり64ミリにするか・・・これから相談します!
エンジンの前にフレームやスイングアームをサンドブラストしペイントします!
フレームもサビは徹底的に根こそぎ取り払います!
そしてペイントをしました!
つや消しブラックです!
そしてピストンの大きさが決まりました!
64ミリでいきます!ライナーを製作しボアアップで350ccです!
ここまで大きくするとシリンダーが大きすぎてクランクケースをボーリングしないと
いけません!
元のエンジンのクランクケースが割れているのでCL72の予備のクランクケース
に交換します!
予備のクランクケースをボーリングします!
当店がゼファーやFXをボアアップするときはクランクケースのボーリングが絶対
条件です!なのでクランクケースボーリング用のダミーシリンダーがあります!
ダミーシリンダーを組むと寸分の狂いもなく確実なオフセット、角度、深さを出せ
ます!CLは昔ながらの方法でボーリング加工しますね!
そして予備のクランクケースをサンドブラストしシルバーにペイントします!
クランクケースの裏に溶接跡!
誰!?がしたの!?と思いますが今から約50年前!当時は鋳造の技術がよく
なくホンダ技研の中で手直しされて販売されることがありました。
現代のエンジンでは考えられないですが・・・・時代を感じますね!
日本の高度経済成長を支えた当時の内燃機です!このエンジン無くして現代の
エンジンは有り得なかったのです!
当時の日本は独自の技術で世界に立ち向かうほどの技術がなく海外の内燃機
を研究し独自に発展させ世界でトップクラスの国となったのです。
世界に通用するメーカーがこの小さな国に4社もあります!
日本に対して国土面積25倍のアメリカはハーレーのみです。
私たちが当たり前のように住む日本がどれほど凄い国で凄い民族なのか想像
出来ますか?
この様な溶接跡を見ると当時の開発者の苦労を時代をこえて感じ取ることが出来ます!。
私がボンネビルに渡米した時もアメリカでCLは現役バリバリで走ってました
この国で生まれたオートバイ!ですがエンジンの修正復元技術はアメリカの方が
遥かに上です。アメリカ製の工具で現代の技術で復元します
話しが脱線しました
車両から降ろしたエンジンを分解します!
クランクを最高24回転させカムチェーンを切ります!
そしてヘッド・シリンダー・ピストンを取り外します!
クランクケースを分解します!
クランクケースの下にあるこの鉄板!何か分かりますか?
これはクランクが回転するとオイルが飛散します!飛散するとピストンに大量の
オイルがかかります当時のピストンのオイルリングはオイルを掻き落とす力
が弱く高回転回すとオイル上がりするのです。
それをコントロールする鉄板です
でも今回はボアアップなのでピストン・ピストンリングも現代の物です
現代のピストンリングは賢い造りなんですよこれがまた
トップリング・セカンドリングは圧縮圧を決めてから形状を選びます
クランク、ミッションを洗浄し組み立てていきます
クランクケース横のこのボルト!組むタイミングがあります!
ドジって締め付けエンジンかけると エンジンぶっ壊れます
このエンジンはオイルエレメントが無いので切り子がいっきにエンジンの中を旅行し
はじめるのです
腰下完成これからボーリングしピストン製作します!
シリンダーのライナーを抜きます
50年間お疲れ様でした!
ピストンを製作し仮組みします!
ノーマルピストンより大きいですが軽いんです
やっぱりライナー打ち変えて、これぐらいピストン大きくしないと面白くないです
シリンダーとヘッドのリペイントが追加になったのでサンドブラストしリペイントしライナー打ち換えボーリング!シリンダーが仕上がったので組みます!
計算どーり完璧です!ピストンリングはリケン
ヘッドをカッターがけしバルブ擦り合わせしヘッドを仮組みします!
っと・・・・その前にヘッドガスケット作るの忘れてた!
製作しました!
ここでヘッドを仮組みします!
仮組みし15時間放置します!
このエンジン!ノーマルは遅いですがかなりパワー上がってますよ!
エンジンもペイントしたのでピカピカ!
ロッカーアーム4つとカムの左をWPC加工しました!
WPC加工するとカムの磨耗を防ぐことができます。
エンジンオイルが切れやすい部分なので!これも現代の技術ですね!
そんなこんなでボアアップエンジン完成です!
エンジンフルオーバーホル
サンドブラストしシルバーリペイント
ピストン製作64ミリ
ライナー製作
クランクケースボーリング