本日は埼玉県よりゼファー570ccエンジンの入庫です
以前570ccにボアアップしたお客様ですが今回ビッグブロックにで更にビッグボア化します!
この623ccエンジンはまだ試作段階で一般のお客様にはまだリリースしていないのですが今回は試作エンジン数機のうちの一機!
ゼファーですがZ400FXクランクを使いビッグブロックを使い大排気量で超高回転型エンジンを制作します
以前もこの仕様のエンジンを制作していますがまだ完全に煮詰まってなく不確定要素も多い未知のエンジン!
570ccエンジンの修理がてら623ccにすることになりました
570ccエンジンですがピストン径は62mmです!
ここから65mmまで拡張するので3mm広げます!
ボアが大きく変わりますが圧縮圧力も大きく変わります!
あとクランクケースのボーリング加工も必要になるので腰下全分解します!
リサイクル可能な洗浄するタイプのエレメントが入っていましたがこのタイプは信用していないので取り外します!
クランクメタルはかなり傷だらけです!
以前他店でダイノジェットを回してミッション破損しているのですがダイノジェットを気軽に使っているお客様多いんですがミッションの破損トラブルっで一番多いのがダイノジェットです!
このエンジンのオーナー様以外の人も破損させられた人います
勿論クレームなんてきかないです・・・・
そして腰下を分解してよかった場所がこの場所・・・
完全に回し過ぎのトラブルで高回転回した人特有の2番コンロッドの焼け!!
二番はザッパーエンジンの弱点でいくら良いオイルを使っても潤滑不良を起こすのでここは対策不可能です!
今まで乗っていて異音が無かったらしく気づかなかったらしいのですが今回腰下分解して正解でした
クランクシャフトも交換です!
感染に焼けるとメタルが張り付くのでそうなる手前で今回分解です!!
エンジンを洗浄しクランクケースをボーリング加工しました!!
今回エンジン全分解がてらメタルも全交換してクランクシャフトも交換します!!
FXクランクは550クランクより軽量でストロークはミドルになるので550よりショートストロークで小回転型になるのでオイル交換をさぼると致命傷を食らいます!
空冷エンジンにとってエンジンオイルは生命線です。
都市伝説で「安いオイルでも小まめに交換した方が良い」とか「高級なオイルは交換サイクルを遅らせても良い」などは全部嘘です!
またワイドレンジのオイルも良くないです。
高性能オイルでも交換サイクルをさぼると指数関数的にエンジンは消耗しますしそのオイルで高回転回すともっと指数関数的にオイルは汚れます。
空冷エンジン乗りは絶対にオイル交換を怠ってはいけません!!
早く交換してエンジンが困る事はありません!
ボアアップエンジンでも小まめに交換している人は10万キロ以上走っている人は大勢居ます
良品のクランクシャフトに交換しクランクメタル・コンロッドメタルのクリアランス測定をしました!
ミッションも洗浄し組み込みます!
クランクケースのロアケースを装着し!
ワンウェイクラッチとオイルポンプを組付けました!
オイルパンを組んでクラッチも新品に交換します!
クラッチカバーを組んで腰下完成です!!
ビッグブロックシリンダーのボーリングが完了したのでクリアランスを測定します!
623ccは710ccよりもピストン0.5mm小さいので今後710ccにストロークを上げる時にドロップインで加工できます!
ピストンクリアランスも通常のエンジンとは異なるので非公開になります・・・
710のピストンとは形状も大きさも異なる新設計のピストンなので550クランクでは使えないピストンです!
とは言えまだまだ未知のピストンで過去にFXクランクを使ったエンジンは数機制作してきましたがまだ開拓しろのあるエンジンです。
新設計のピストンですがこのピストンも完全なのかはまだ分かりません
カムの形状にも大きく左右される可能性があるので実験段階ではあります
シリンダーヘッドを装着します!!
このゼファーのオーナー様はサーキットに持ち込む予定だったのでポートmのバルブガイドもタペットカバーもレーサー仕様です!
ただこのエンジンのボアダウン化も可能なのですが限界までボアダウンしてもエントリーしようとしていた排気量をわずかにオーバーするのでレースには持ち込めないエンジンになります
カムシャフトはヨシムラのST1でテスト走行となります!!
この排気量にハイカムは今回が初めての試み!
圧縮は低くなりますがどんな化学反応が起きるかです
シムの調整をしてヘッドカバーを取り付けます!
点火装置を装着しエンジンに火入れします!!
エンジン快調!!全くの別物の高回転型エンジンの完成です!!
ゼファー623cc完成です!!
今後試作と実験を繰り返してリリースを目指します!