大変長らくお待たせしました
本日も福岡県よりボアアップで入庫です
入庫したのがこのゼファーです
現在550にボアアップされたエンジン搭載らしいです
お菓子の差し入れを頂きました
有難う御座います
早速エンジンを降ろします!
550エンジンとの事で購入したエンジンらしいのですが購入時もっとも危険なのが550エンジンのエンジン番号を消してパテで400のエンジン番号を転写されていた事があります
なのでエンジンを分解するまえにサンドペーパーで塗装を剥がし正規のエンジン番号か確認します
幸いこのエンジンは正規番号だったので良かったですが過去にはブラストあてるとエンジン番号が無くなってしまった事があります
そして今回のお客様はフレームからリペイントをします
車体を全分解します
平成のカワサキの名車と言えばゼファーかなと思うのですが
と、言っても平成育ちの私の青春ど真ん中のゼファー
カワサキの二輪撤退を引き留めた名車なので、この車両がなければ今カワサキのバイクは無かったかもしれません!
もうすぐ平成が終わりますが次の時代はとてつもない変化が起きる時代と言われます
4Gは2020年で終わり5Gの時代へ!
通信速度は100倍・情報量は1000倍!
AIは2020年以降劇的に進化すると言われています
第四次生産革命は人類を幸せにするのか不幸にするのか?
AIに仕事を奪われるのかロボットに仕事をさせて人類はベーシックインカムに突入するのか?
次の年号で分かる事になりますね!
日本人の良く言う手の感覚、感
これは数字化できればロボットで代用可能です
私の仕事も数字化できるので「職人の感」ってのもロボットで代用可能と思っています
いくらカッコつけても知識人なら分かると思う・・・・
テレビでは「人の手の感覚」とか「職人技」って言葉が乱発され日本は凄い!ってテレビでは言っていますがアメリカは無人自動車が走り回り中国は工場内が全ロボットで部品を大量生産しているのが現実。
その大規模な工場に人はたった一人か二人らしい
日本は自動運転化(高速道路の入り口から出口まで)の技術があるのに
ハンドルから手を放して運転すると道路交通違反!!
ハンドルから手を放す許可を国交省からとるのに2年というバカげた法律にしばられ開発が大幅に遅れ中国の周回遅れらしい・・・
中国でプログラミングの仕事で出張していたお客様から話しを聞いたのですが中国をバカする時代ではないのです
平成が終わると、いっきに平成に製造された物が古く感じるんだろうなと思います
20年後30年後にゼファーを振り返ると今の時代が最高なのかもしれませんね
エンジンを分解すると問題なく組まれています
ピストンもクランクも550でした
そして本日地元の常連様から連絡が入りました!
時々七曲りで登場する双子のZ兄弟のセカンドバイクのカブがパクられたとの事・・・・
多分犯人は姫路市周辺と思います
犯人見つけたらどつき回して半殺しにして奪還するか・・・・
見つけたらご連絡下さい
ゼファーフレームをブラスト加工します。
奥まった部分のサビも完全に除去します
そしてペイントします!!
今回はピカピカのツヤありの黒にペイントです
小物のエンジンマウントも同色にペイントしています
そして車体を組み上げます
この車両はとてもメンテナンスを細かくされていたのでベアリングも良好です
ゼファーでもベアリングがサビている物も多いですがこの車両はとても仕事がしやすい
車体を組んでいるとブログを見た地元のお客様から連絡が来ました
「ベーシックインカムって本当に実現可能なのか?」
って事を聞かれたのですが海外では実験が始まっていて日本でも一時期AIからBIへ。と話題にもなったのですが良い事か悪い事かが未知の世界です
経営者のお客様が来た時、尋ねる事もあったのですが意見は半々です
社長なので資本主義のシステムの中ではそれなりに財のある方でしたが
お金持ちは損をするシステムと言われています
しかしその様な社長でも意見が半々に分かれたので意外だったのですが
経営者も「ここで失敗したら首をくくらないと」とか「ここで失敗したら生活保護だな」とか修羅場を経験した人が多く一歩間違えると人生転落だなって事を経験された人が多いからかな。と思います。
「生活保護と社長は紙一重です」って言ったお客様も居ました
社員の人もその社長の元で働いているので同じなのですが実感がないのかな・・・
働く事が好きな人と苦手な人と別れているのですがホリエモンはベーシックインカム推進派で個別に実験をしているみたいです
働く事が苦手な人を働かせるってのは会社としても非効率らしい。
生活するのに必要最低限のお金を国からもらえるとどーなるか?
年金は廃止されます。
医療の格差が開く。
AIを取り扱う人とそうでない人の超格差社会。
問題点を上げればきりが無いのですが良い事は
貯蓄が必要なくなるので投資や浪費に回り経済が活性化する。
犯罪の低下などなど。。。
例を上げれば自動運転が完成すると123万人が失業するのですがそんな事をすると大パニックになるので多分自動運転の車の中に「人が居ないといけない」と言う法律が出来ると思います。
と、言っても現在のAIは0%から1%になったレベルらしく10年後なのか50年後なのかも分かりません
人類最後の発明らしい
とても深いお話しをしたのですが考えても答えは出ないので早ければ平成の次の時代が答えを出してくれるかもしれませんね
エンジンを分解しサンドブラスト加工します
下処理完了です!!
クランクケースをボーリングし半艶の黒にリペイントしました
エンジン全分解されていたのですがとても丁寧に組まれていました
一か所!
ここのゴムボールがありませんでしたが無くて重大なトラブルが発生するのか?となるとそれ程問題が無い部分だったので良かったです
一度分解されたエンジンんは何処か組み間違えやボルトの入れ忘れがある事が多いですがこのエンジンはとても良かったです
クランクメタル・コンロッドメタルを交換します
そしてクリアランス測定完了です
ミッションを組み込みます
ゼファーミッションなのでトラブルは滅多にありませんが流石に輸出仕様の550は稀に摩耗している物があります
550は主に過走行でのトラブルですが国内のゼファーではまずあり得ません
FXはクラッチのレリーズ調整不良などでのギア抜けが稀にありますがGP・GPZの物が移植可能で部品取りエンジンを置いて行って下さるお客様が多いので無料で交換可能です
かなり余っているぐらい・・・
ロアケースを組み込みます
ネジはステンに変更です
とても綺麗になりました
オイルパンを組んでひっくり返します
クラッチを組み込みます
FX・GPユーザー様はこの部品が必要になります
GPZ400Fはセンターのシャフトがゼファー用が必要です
それとこれ!!
ゼファーのクラッチカバーです
ボアアップにはこのクラッチの構造がとても大切で格安で購入できるパーツです
FX・GPのプッシュロッド構造では減速比調整に限界がありますので一次減速を550に変更する必要があります
高額ですがこのクラッチがあれば大幅なボアアップが低コストで可能です
このクラッチを民間企業が制作すると莫大なコストがかかりますがゼファーのおかげで格安です
カワサキの二輪デザイン部の人に聞くと結構適当にデザインされたみたいですがこの構造は天才的で無駄がなくクラッチワイヤーの寿命も大きく伸びます
見た目のオシャレなので流用されやすくFXの場合クラッチカバーにブーツが当たらず傷が付かずに済みます
強化クラッチを組み!
クラッチカバーを組みます
エンジン腰下完成です
シリンダーヘッドを修正します
バルブのカーボンを落とし!
45度面を研磨機で修正しました
燃焼室よポートを掃除しました
これからシートカットに取り掛かります
まずはバルブのカーボンを落とします
45度面のダメージは殆ど無かったので表面をサッと研磨機で修正
吸気のシートリングの歪みはやや大きめです
対角で見てみると大きく狂っているのが分かります
幸い以前エンジンを組んだ人はシートカットせず摺り合わせだけしてヘッドを組んでいます
なので修正がとてもやりやすいです
全箇所のシートカット完了です
吸気側は4か所全部こんな感じでした
45度面を最小限で加工し30度で外径を整え70度で内径を拡張しました
F吸気ポートも拡張します
マーキングするとここのポートはセンターから大きくズレました
FXでは多々あるのですがゼファーでここまでズレているのは珍しいです
通常はこんな感じです
吸気ポートは元々慣らしてありましたが拡張し広げ直しました
元論!
排気ポートも拡張し直しズレの大きかったポートの1か所は他の3か所と同様にセンターに来るように加工しています
バルブの圧力検査をして降格したのでヘッドを組み上げました
ビッグブロックシリンダーのボーリングが仕上がったのでダイヤルボアゲージを入れ測定します
測定完了です
エンジンを組む時もっとも神経質になる部分です!!
カワサキ車は元々アバウトなクリアランスな為エンジンによっては2万~3万キロ程で不調な物も出てきます
しかしZの様にスリーブの外径がユルユルなんで事はFXもゼファーもないのでザッパー系エンジンはZと比較すると良いエンジンに見えてきます
ピストンとビッグブロックシリンダーを組み込みます
そしてフルパワー化したゼファーヘッドを組み込みます
ゼファー400のヘッドは大きく分けて二種類あります
構造は吸気ポートのマニーホールドの接触面積の違いですがそれ以上にアルミの素材が異なります
FXからゼファーの中期まで同じ素材です
どちらも良い物ですがZのエンジンは違います
Jのヘッドはパワーを上げるには良いのですがアルミが悪い・・・・
カムホルダーのネジ飛びは当たりまえのヘッドです
当時のメーカーの人に聞くと大量生産の時代で品質は大きく下がったのです
為替の影響もあり作れば売れる!!
アメリカ人は日本の新車を格安で購入できる時代だったのでとにかく品質は落ちても大量生産だったらしいです
エンジンに戻りカムシャフトを組みます
タペット調整をします
ゼファーエンジンはまず組むときアバウトなトルクレンチで締めない限りメネジが飛ぶ事はありません
ヘッドカバーを組んでエンジン完成です
フレームにエンジンを搭載しエンジンに火入れします
絶好調です
サブフレームは整備性が悪くなるのであまり装着してほしくないのですが一度キャブセッティングをしてしまえばこっちの物です
古くなったクラッチワイヤーを交換し!
七曲りまで試乗に出かけました
この日はとても寒く万葉岬に行くのは断念
かな福のうどんを食べに行く事にしました
到着
ここで食べるのは激うまのカレーうどん!!
私の定番メニューです
身体も温まり第一段階の慣らし運転も工場に帰ると丁度良い距離なので工場に帰ります
今月は昭和の名車と平成の名車
ゼファーはやっぱり乗りやすく車体もとても軽く軽快に走れます
Z1230は少々じゃじゃ馬
ゼファー710ccの完成です