本日はZ1のボアアップのご依頼です
当店のオリジナルピストンで1230ccまでボアアップします
入庫した車両がこの車両
ハデなドレスアップカスタムではなく1230にしても大丈夫な足回り
これぐらいのカスタムが一番良いです
無茶なオフセットスプロケも入れずに済みミッションに負担をかけません!
ラジアルタイヤが選べるのでノーマルとは比べ物にならない安心感
姫路市の人は(私も含め・・・)ノーマル足回りで1230まで上げる人ばかり
私のじゃじゃ馬Z1000改1230とは比べ物にならないくらい乗りやすいと思います
早速エンジンを分解します
入っていたピストンはワイセコの70ミリ
補修に使うピストンが入っていました!!
Z1はボアアップと言えるのは76ミリから上です
76ミリ以下は誰でも簡単に出来るプライベーター向けのピストンなので補修にはとても便利なピストンです
Zはバリエーションが豊富です
シリンダーのスリーブを抜き取り欠損していた部分があるので溶接肉盛り
整形しました
Zのシリンダーでボーリングオンリーは結構無謀です
緩んでいる物が多く回転している物も多々あります!!
見た目には分からないのでエンジンを分解するとスリーブの交換もお勧めします!
ちなみにこのZ1のスリーブも回ってませんがユルユルでした
腰下を分解します
オイルパンの裏にはスラッジがべっとり
良いオイルを入れるのは勿論ですがエンジン冷間時にオイル交換をしているとこんな感じになります
冷間時にオイル交換するのは殆ど意味がありません・・・
小まめに交換しても冷間時だとスラッジが沈殿し上の綺麗なオイルだけが抜けるからです
エンジンをサンドブラストします
しっかり下処理しペイント完了
半艶のブラックです
ダミーシリンダーを使いスリーブオフセットを出しクランクケースのボーリング完了です
ボーリングと言ってもJとほぼ同じサイズ(少しだけ大きい)
これ以上広げるとクランクケースはゴミ決定です
スタッドボルトの付け根にクラックが入りオイル漏れを起こすからです
結局Zのエンジンはビッグブロックシリンダーを使うメリットが殆どありません
耐久性無視の1発エンジンなら1300以上上げても良いですが
ビッグブロックを使おうが使わまいが1260ccが安全マージンのない限界の排気量で1230ccが安全マージンを残しての限界排気量です
でもZのエンジンは元々があまりに非力なのでこの位の排気量が乗りやすいと思います
Z400FXはもっと非力なのですが・・・・・滝汗
エンジンを組んでいきます
その前に!
今月も色々と差し入れを頂きました
前月ボアアップしたタイガーカラーの山形のFXのオーナー様より!!
サクランボの差し入れを頂きました
関西で売っているサクランボとは全然違い大粒で甘い
娘が喜んでバクバク食べました
有難う御座います
奥のイエローのオーストラリアのお客様はどーしてもFXに乗りたくなり今週日本に帰国させるとのことです
そして!
ご予約を頂いている岡山県のお客様よりサイダーとりくまるのオヤツの差し入れを頂きました
有難う御座います
それと!
同じく先月ボアアップしたZ630GPのオーナー様より!
お菓子の差し入れを頂きました
有難う御座います
それと!
今年ボアアップ予定の大阪のGPZ400のオーナー様より!
飴お頂きました
有難う御座います
エンジンを組んでいきます
クランクの状態は!良好
クランクケースを洗浄し組み込みます
Zによくあるセカンドのギア抜けもなく良好
以前エンジンを全分解してありJのクラッチコンバートが入っていました
カムチェーンやアイドラーギアも真新しいのでこのまま組みます
ロアケースを組み!
オイルポンプを組み!!
オイルパンを組んでひっくり返します
シリンダーヘッドを点検します
このシリンダーヘッドは内燃機屋でシートカットされていました
シートリングの状態はよかったので二か所圧縮漏れをしていたのですり合わせをして組みます
シムの厚みを考えるともう一度シートカットできますが二度目はシートリングの交換が必要になりそうです
吸気ポートはツルツルに研磨されていて!
排気ポートも拡張され磨かれていました
正直ここまでしてもZはそんなにパワーが上がる訳ではありません
軽く広げてペーパーで慣らしてあげれば十分でその後ピカピカに研磨は気分の問題
はっきり言うと研磨しても費用相対効果はありません
小さなピストンでポートだのハイカムだの大径バルブだのゲタ履かせで小手先のパワーを求めるなら最初からデカいピストン入れた方が圧倒的に速くて安く済みます
Zは社外パーツを沢山組むのがステータスになっていますが基本は1230ボアアップだけでもかなりのパワーアップが出来ます!!
型遅れの古いZと言っても15年ほど前はカリフォルニアの西海岸ではドラッグレースで現役バリバリだったエンジンですからね
シリンダーの測定をします
5/100の間にクリアランスを設定しました
完璧です
腰下をフレームに積みます
当店の77ミリピストンとボーリングしたシリンダーを組みます
シリンダーはオイルリーク対策で溶接肉盛りをして形状変更しています
そしてシリンダーヘッドを組みます
カムを組みタペット調整します
カムはノーマルです
過激なカムはヘッドを短命化させます。
ってかそんな小手先パーツでゲタ履かせする必要もないです
十分エンジンに力あるので!!
エンジン完成!!
絶好調
ってかとっくに完成しているのですがね・・・・・
ブログを更新できない事情がありました
娘が高熱がでて発疹がでてグズって地獄のような一週間だったのです
夜泣きが酷く何をしても一日中泣いていたので仕事が進まない状況でした
嫁もクタクタだったので。。。
だいたいの人は経験することらしく親の大変さを学びました
試乗に七曲りに来ました
この日偶然地元のZ1230MKⅡのお客様にバッタリ
MKⅡのお客様の娘さんが私の娘にお手紙を書いてくれたらしいです
涼しくなってきたらまたバーベキューでもしたいですね
このまま万葉岬へ
かなりロングの減速比なのですが飛び出す加速
口径の小さなキャブの方が乗りやすいかもです
それかCRキャブ・・・
元々TMRの大口径だったのでこのキャブを組みましたが威力は一流です
レスポンス良く昔はお客様のオーダーを受けババスカ組んでいたのですが今はあまり進めません
FCRよりトップスピードに達するのは速いのですがアイドリング不調を起こしやすい欠点があります
セッティングが簡単で若干FCRより安いのですが酷い物は新品で故障していた物があり分解するとゴムパッキンが切れていました!
クレームを言うと「非分解な部分をバラシているので保障対象外です」・・・・・
ってのやアイドリング不調はVシールの劣化と思われ個体差が激しいのですが早い物は1万キロほどで症状が出てきます
なので当店はTMRを除外
FCRかCRをお勧めします
TMキャブは新品でもゴミです
Z1改1230エンジン完成です
それにしてもZ1は安定感があります
奥にある黒のZ1000の1230エンジンは娘号のつもりで制作したのですが上級者向けの車両・・・・
まだ1才なので乗れるのはまだまだ先ですし・・・
ゼファーにすれば良かった・・・・滝汗