東京都 Z550FX 710ccボアアップ

本日は東京都よりZ550FXの入庫です!!

大変長らくお待たせしました!

入庫したのがこの車両です!

細かい部品まで一通りてが入っていてとても綺麗ですがヨーロッパからの逆車のFX乗りにとってサイドスタンドはマジで嫌なんですよね・・・

出しにくくて傾いて、ただバイクを停めるだけでかなり横幅を取りサイドスタンド出すたびにストレス

ヨーロッパ仕様のFX乗りは全員と言ってもよい程サイドスタンドの構造を嫌います!

なので今回もサイドスタンドの移設をします!

その前にこのFXのオーナー様から差し入れを頂きました!

横浜の中華料理の差し入れです!!

神奈川県と長崎県と兵庫県は港が出来た場所なので海外の文化の入り口として発展した歴史があるので共通点があるのですが兵庫観光に来る時は兵庫県姫路市に来ると姫路城があり日本で初の世界遺産に登録された歴史的な建設物が戦火を免れ残こっているのと兵庫の東側はなんと言っても神戸市!

横浜・長崎と同様で港がある拠点なので海外の文化が入って来たのですが幕府が滅亡し新政府が出来あらたな日本の歴史の転換点として神戸はまた違う奇妙な歴史をたどります!

また県外から兵庫に来るお客様の為に神戸の歴史を紹介しますね!

差入有難う御座います!

エンジンを降ろす前に気になったのがシリンダーヘッドガスケット!

見てこれは純正のガスケットではないと一目で分かったのでよく観察するとPOSHのガスケットっぽい・・・

となると62mmピストンか・・・となるのですがここで62mm用ピストンでPOSHの62mm用ライナーで550クランクの組み合わせ!?

ありえんやろ・・・と一人で考えて一人でプチパニック・・・

どんな内部なんや!?

分かって組んでんの?

と何も語れぬエンジンに質問しながら分解します!

エンジンを降ろしてヘッドをめくると・・・

ガスケットがPOSHなだけでピストンとライナーは純正でした・・・

なぜPOSHのガスケットをつかったのはか不明・・・

純正のガスケットに品番が分からなかったのかな・・・

スリーブを見てみるとしたのテーパーがガリガリに削られています!

なかなかイカツイなと思いましたが・・・

おいおい・・・

スリーブを中古で打ち換えてます・・・

スリーブがシリンダー上面より低いし・・・

スリーブ打ち換えたらピストンクリアランス狂うのでド素人の作業。

中古のスリーブでも圧入後ボーリングするなら問題ないですが純正ピストンをそのまま使うとか論外。

ライナー外径とシリンダー内径を測定しないといけませんがピストンとスリーブ内径の測定も大切です!

大切と言うかエンジンでもっとも重要な部分を適当に組みすぎです

エンジンの謎は解けたので先に車体に取り掛かります!

まず先に驚いたのがお客様に持ち込んでいただいたFXのサイドスタンドの付け根のブラケット!!

先月の千葉の客様はZ用を流用したのですが今回は社外品でFX用のサイドスタンドのブラケットがあるの!?

初めて知りました!!

まずはサイドスタンドを引っ張るセンサーのブラケットを外します!

社外のブラケットは裏側は溶接で連結されているので3つの部品を組み合わせて作られているみたい

これなら強度も問題なさそうです!

新しい位置に溶接します!

少しサイドスタンドが角度がきついので肉盛りしてサイドスタンドの角度を調整します!

跳ね上げ時ももう少し上がった位置で止まって貰いたいので削って微調整します!

あとフレームの塗装もするのでついでにRショックの付け根にあるヘルメットホルダーを付ける為のステー!

使われた痕跡がないので事前連絡し撤去します!

綺麗になりました!

今しか出来ないのと見た目が綺麗なので外す人が多いです

車体を全分解します!!

次はエンジンも同時に分解します!

モチュールのオイルが使われ今のオナー様になってからはメンテナンスは惜しげもなくされていたのが分かります!

しかしコンロッドメタルは全て傷が深く結構危険な状態でした!

エンジンは腰下よりも分解歴のある腰上の方が重症です!

一目でヤバい・・・

45度面がかなり深堀されています・・・・

これはオーバーホールでなく破損に近いレベルの素人の仕事です・・・

これされたら私なら弁償しろと言いたくなりますが組まれてしまってから「オーバーホール出来ました」と言われると何がダメなのか分からないですね!

ガスケットは抜けています!

1番2番と3番4番も等しく抜けてます

ヤバさはカムを外す時に何となく直感で分かる時があるのですがそもそのエンジンを普段組まないお店はトルクレンチがかなりアバウトです。

管理されていないトルクレンチで締めるとネジがバカになりやすくこのヘッドは緩める時に違和感を感じたのでダメなネジ山にロングヘリサートを打ち込みます!

修正完了です!

カムプラグのねじ山も潰れたみたいですでにヘリサートが打ち込まれていますがこれもあまり経験の無い人の仕事です

FXのヘッドのカムプラグのメネジは袋ナット形状なのですが切れ味の悪いヘリサートのタップで切っているのでクラックが入っています・・・

ここ以外の2か所もメネジが傷んでいるのでヘリサートを入れます!

下穴を切ってタップを入れ面でヘリサートを止めて固定します

写真で見て分かる様に切れ味の良いタップで作業するとクラックが入りません!

ヘリサート打ち込み完了です!!

このヘッドの修理はまだです・・・・

このヘッドがDIYなら納得なのですがこのシートカットの切り口は多分内燃機屋の仕事・・・

外注に出して失敗されているのですが組手が失敗なのかわかってないのでそのまま組まれたヘッドっぽいです

フレームをサンドブラスト加工します!

そしてこちらも同月に制作中のGPのお客様同様9分艶の黒塗装!!

車体を組み上げました!!

インナーチューブも東洋硬貨のコーティング

さりげなくお金かかってますね!

社外品のブラックコーティングのインナーチューブだと剥がれてしまいますが東洋硬貨がと剥がれません

一つ一つが安物の部品が入っていない妥協の無さが伝わります!!

エンジンをサンドブラスト加工しました!

そして半艶の黒の塗装をしてクランクケースをボーリングしました!

クランクシャフトの点検をしてクランクメタルとコンロッドメタルを新品に交換しクリアランス測定をしました

ミッションを分解洗浄し組み込みます!

消耗品のチェーン・オイルシールを交換しクランクケースのロアケースを組み付けます!

ネジは綺麗なステンのボルトに交換です!!

ワンウェイクラッチとオイルポンプを組みます!!

このクランクケースはセカンダリーシャフトを装着する時にベアリングの外周回り止め加工が必要なクランクケースです!

実は今までこの対策加工が必要なエンジンは多くあり1割程のエンジンはこの対策加工をしています!

この加工が無いと腰下から強烈な唸り音がする場合があります!

この音が強烈な大きな音でビックリするので当店では対策の加工をしています!!

サービスマニュアルには記載されていない事ですしそもそも40年以上前のエンジンがサービスマニュアルなど当てになる訳もありません。

サービスマニュアルをお手本にエンジンを組むとか素人の仕事です

そもそもマニュアルにない何十年後に発生するマイナートラブルの対策とかは経験が必要になりますね。。。

この経験ってのが100機組んでも解らない事もあるし私の場合は私一人で600機以上のエンジンをチューニングしてきましたがそれでも素人が加工したエンジンはかなり警戒して仕事をしています!

お客様からしたらフレーム塗装とか外観の美化とかが大切なのは重々理解しているのですが素人の仕事をされたエンジンの点検はブログでは伝わらないのですが想像を超える細かな点検が必要です

この点検や組付けの失敗して長年エンジンを動かした事による変摩耗などがヤバい

組間違いが見たら分かりますがそれが原因での摩耗となると未知の測定が必要だったり間接的に別の部品がダメージ食らったりと通常の走行ではあり得ないような摩耗だったりするのでそのエンジンの点検をしながらのピストン制作・ボーリング加工です!

と!なると「その他の仕事をしている場合ではない」

「誰にでも出来る仕事は誰かにやらせておけば良い」

お客様が造像している何十倍もの労力がエンジンには必要になります!

ブログでは簡単に書いているのですが600機以上を手掛けてもかなりの緊張がある物です

ちなみにこのFXのエンジンは素人の仕事ですが失敗の仕方がよくあるパターンなので修正工程が多いですが予測の範囲のレベルでした

シリンダーヘッドも修理可能です!!

腰下の一次減速は550ではなく400に変更します!

二次減速で減速比調整するので一次減速は400の物が必要になります!

そしてゼファーのクラッチを流用します!!

これ新品のクラッチカバーかな・・・

デットストック品だと思うのですがある所にはあるのですね!・・・

磨いた物でなく純正のクリアまでもが綺麗に残っています!!

腰下完成です!!

次はシリンダーヘッドの修正をします!

このエンジンは腰下よりも腰上が大変・・・

まずはバルブのカーボンを落とします!

恐らく適合するシムがなかったのでバルブのステムを上面を何らかの方法で削ったのかな・・・

面接触してませんが加工した痕跡があります!

ここに入っていたシムがコレですからね・・・・

元の45度面を0.5~0.6mm程切り込んだ事になります・・・

こんな薄いシムは次OHする時どーずんの?となりますね

バルブは曲がっている物は良品に交換しバルブのステム長を調整します!

まずはバルブのシートカットをします!

幸いにも45度面のズレは殆どなく最小限の加工で済みました!

あと分解時の写真でもありますがガスケット抜けをしていたのでヘッドも面研が必要だったので今回はマイナス0.14mm面研しました!

45度面が規定値の倍以上だったので30度と70度でバルブシートの45度面を整えました!

バルブの擦り合わせをしてからバルブを仮組しカムシャフトを装着!!

バルブステム長を調整しているので今のシムの厚みを測定します!

元々2.05のシムなどが入っているのでシム調整のしようがないのでステム長を調整しなおしているのでシムの厚みを2.50当たりを狙っています!

ここで人手間かけるとこのシリンダーヘッドは何十年後かにもう一度バルブシートの打ち換え無してOH可能です!

シリンダーヘッドの破損原因の断トツ1位がシートカット失敗の人為的ミス!

排気側もステム長調整をしてシムの測定をします!

測定してシリンダーヘッドを組み上げます!!

吸気ポートを拡張し!

排気ポートも拡張しました!

シリンダーヘッド完成です!!