沖縄県 ゼファー850 レーサーエンジンオーバーホール

本日は沖縄県より以前制作したエンジンのOHです!!

以前制作した時はOHにボアアップだけだったのですが今回OHついでにサーキットで戦う為の加工を施します!

サーキットで20時間以上走行したエンジンなのですが故障した原因がコレです・・・

マニュアルテンショナー!!

当店で制作した時はオートテンショナーだったのですがマニュアルテンショナーに交換し一度組んで調整せず走ったので!

カムスプロケを飛び越えて排気バルブ全滅・・・

バルブが曲がってヘッドも破損しました・・・

レースだとオートテンショナーよりマニュアルテンショナーが好まれる傾向がありますが定期的に調整が必要でしっかりと調整しようと思うとキャブを外して調整する事になるのでとても手間のかかる部品です・・・・

Zでもレースでは破損する事がありしっかり調整するとチェーンのフリクションを低下させる事が出来ますが調整不良があると全損の可能性のある部品です・・・・

ゼファー750だと前期エンジンにZのキャブを付ける場合薄型のテンショナーに交換が必要ですがその時にオートテンショナーかマニュアルテンショナーかを選ぶ必要があります!!

20時間走ったので点検がてら腰下も全分解します!!

破損したタペットカバーの破片が下から出てきます・・・・

しかし驚いたのが腰下の状態はとても良い事!!

メタルは当たりが出た状態でとても綺麗でガリ傷は全くなく!

クランクメタルもとても綺麗な状態!

オイル管理をとても小まめにしていたのが分かります!

沖縄県からレースに出場するとなるととてもハードルが高く沖縄県内に大きなサーキットがなく練習するだけでも海を渡る必要があります!

何処のレースでも地元の人有利なのは万国共通なのですがこちらのゼファーのオーナー様は64歳で沖縄から出場されていると言うビックリ超人です!!

地元のお客様に話すと沖縄県からレースに出場する大変さに皆驚きます!!

この圧倒的不利な条件下で戦うのでその差を出来るだけエンジンで埋めるための改造をしていきます!!

コンロッドは一本で27gの軽量化!!

純正コンロッドの場合2グラム位の重さの誤差はありますがここの重さも1g以内に合わせます!

ピストンだけで2gも落とせば体感できるのですがコンロッドで落とせばもっと体感できます!

このエンジンはレギュレーションがあるので排気量を低く設定しているのでどうしても900エンジンよりパワーダウンしてしまいます。

この50cc以上のハンデを細かな改造はハイカムで煮詰め出力を絞り出します!!

クランクの曲がりも5/1000以下なので再利用可能!!

20時間走破したエンジンですがカムチェーンの脱線が無ければまだまだ走れていたエンジンでした!!

ミッションを洗浄し組付けます!!

ロアケースを装着し!

オイルポンプを組みます!!

今回オイルポンプは交換しました!!

金属粉が少し入ったみたいで引っかかっていたので後期のゼファー750のオイルポンプを移植しました!

オイルポンプを後期の物に交換する場合リリーフバルブを当店のオリジナルの物に交換する必要があります!

微かに減圧力を下げる仕様なので結果オイルポンプ変える前と殆ど同じ圧力です!

なので販売していません!汗

前期ゼファー750エンジンにゼファー750後期オイルポンプを組んでもリリーフバルブから圧力は逃がされるので殆ど意味がありません!

そもそもオイルポンプを社外の物に交換するメリットはありません!!

送り出すオイルの流速・流量が上がると焼けにくいと言うイメージが連想できますが実際はリリーバルブから一定の圧力以上にならない様に減圧される構造です!

Zでは強化オイルポンプ!!と言う商品が出ていますが「強化」とは壊れないと言う意味なのか流量を上げると言う意味なのか分からないのですが流量を上げてもリリーフバルブで減圧せれるしリリーフバルブで減圧されない様に改造するとオイルラインからオイルが噴き出すリスクが高まるしそもそも流速を上げ過ぎると逆にエンジンが焼けやすくなります

整備士の人なら整備士学校で教わる基本なので分かると思います!

何故強化オイルポンプが売れるのか考えると素人でも連想しやすいと言う事!

オイルが沢山送られるとエンジンが焼けないと言う発想から売れるのかなと思います

ここをリリーフバルブの役割もしっかりとお客様に伝えるバイクショップとここを伝えずカスタムを進めるバイクショップで商売人か職人の差が出るのかなと思います。

腰下を組み上げました!!

ここからは腰上のチューニングですがレーサーのエンジンチューニングとストリートのチューニングは求められる技術は全く別です!

レーサーのチューニングをすれば早くなると言う訳ではありません。

むしろレーサーの場合8時間、20時間など走行時間でOHしますがストリートの場合低回転から高回転までまた何千時間もOHせずに

何万キロも走る必要があります!!

レーサーのエンジンの改造は参考にしないでくださいね

まずはバルブの軽量化とウエスト加工をしました!

排気バルブを1g軽量化し吸気バルブを排気バルブと同じ重量に軽量化しました!

バルブのサージングを遅らせ吸気効率を上げます!!

バルブの直径を見れば大きく違いますが吸気と排気バルブの重さは同じです!

全てのバルブの軽量化が完了しました!

この改造は排気量が上がれば上がる程威力が出ますがリスクも比例します!

そしてカムスプロケも軽量化と長穴加工をします!!

ちなみにボンネビルのエンジンはもっと穴だらけです!!

カムスプロケットでバルタイ調整をする為の改造ですがついでに少し軽量化です!

そして吸気ポートはマニーホールドとの設置面が2mm程・・・

ギリギリまで拡張します!!

バルブシートは70度でバルブシート内径を拡張します!!

吸気ポート側のバルブガイドは少しでも抵抗をなくす様に鋭利に改造します!

排気側のバルブガイドは出っ張りを削り落といます!!

通常サンドブラストをしてからガンで塗装するのですが今回はレーサーなので缶スプレーで塗装です!

地味な改造に莫大な時間を消費します!

なのではしょれる部分は徹底的にカットし時間を短縮します!

ちなみにこのシリンダーヘッドは転倒したヘッドで溶接肉盛りでフィンを復元したシリンダーヘッドです!!

機能は問題ないけど見た目が少し悪いのですがレーサーの場合関係なし!!

シルバーの部分は溶接で起こしたフィンです!!

塗装完了です!!

缶スプレーだけど綺麗だなと思いつつ・・・・

まだまだヘッドの改造をします!

液体ボンドを塗布してマニーホールドを付けるのですがマニーホールド内径の拡張します!!

マニーホールドの内径も削り倒して装着します!!

照らすとこんな感じのポートです!!

ブログではあっさりした内容ですが通常の4倍以上の時間がかかっています!滝汗

一人でひたすらエンジンを削ってほんの少しのパワーを絞り出す為に時間のかかる作業をしていきます