兵庫県〇〇様 Z400FX 710ccボアアップ

本日は地元のお客様のFXを710にボアアップします!

当店から15分ぐらいの距離のお客様で歴代の全国のFXを見てきたお客様です

根っからのカワサキ党で昔はGPZ400Fのサイドカーを所有されていました

リターンでFXを所有されエンジンを710にします

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輸出仕様のカラーのFXです

早速エンジンを降ろします

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ヘッドカバーを開けると!

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カムチェーンテンショナーが磨耗しカムチェーンがヘッドと干渉した跡があります!!

ゼファーでもたまにあります!

「エンジンフルOHをされている」とのことで購入された車両みたいですがエンジンには分解歴がありません

年代物のエンジンにしてはとても調子が良いので大昔に腰上はOHしたのかもしれませんが少なくとも腰下は分解されていません

エンジンをサンドブラストします

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下処理完了です

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クランクケースをボーリングしツヤ消しブラックにペイントしました

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クランクメタル・コンロッドメタルを交換し550クランクを組み込みます

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クリアランス測定完了です

エンジン内部の部品も洗浄し腰下を組んでいきます

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OILポンプ・ワンウェイクラッチを組み!

OILパンを組んでひっくり返します

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強化クラッチを組みゼファーのクラッチを移植します

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FXもGPもゼファーのクラッチを移植するのは良いことずくめです

このクラッチはミッションのトラブルを防ぎメンテナンスも楽チンです

プッシュロッド式は磨耗が激しくミッションのトラブルも多く減速比調整が高額になります

このゼファーのクラッチを民間企業で作るには莫大なコストがかかりますがゼファーを移植することにより低コストで高性能化が可能です

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シリンダーヘッドを修正復元します

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45度面をシートカットし70度でシートリング拡張です!

このヘッドも神奈川県のお客様同様狂いは少なく良好なシリンダーヘッドです

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全て完了です

バルブのカーボンを落としました

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45度面はとても良好!

表面をサッと加工しました

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シートリングの狂いがないバルブは45度面も良好な物が多いです

すり合せをし圧力検査に合格したのでヘッドを組み上げます

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シリンダーヘッド完成です

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スリーブ内径をクリアランス測定します

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測定完了

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ビッグブロックを組みました

モンスターエンジンになりそう

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先ほどリビルドしたシリンダーヘッドを乗せました

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カムを組み込みタペット調整します

そしてフレームにエンジンを乗せます

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キャブOILクーラーを取り付けエンジン点火

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強力なエンジン音

点火装置はウオタニのFX用です

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なぜかと言うとゼファー用のパルシングセンサーとローターの在庫がもーないからです

あとポイント点火の場合はウオタニに変更が必要です!

FXにゼファーハーネス移植の場合は必要ありません!

あと!注意が必要なのが!

「ウオタニだと100パーセント大丈夫?」

ですが・・・・ウオタニも100パーセントではありません

ダイナよりは10倍ましですが極まれに故障があります

但しウオタニが故障してもメーカーに連絡するとその後のアフターフォローが良いので点火装置を社外品に交換する場合はウオタニが一番良いです

ダイナとは違いフルトラ化でき故障が圧倒的に少ないパーツです

古いカワサキ乗りにとっては欠かせない部品です

メイドインジャパンで誇れるパーツと言えばウオタニとケーヒンキャブレターぐらいかな・・・

FXもZも走りの中核のキャブ・点火装置・エンジンは国産が一番です!

その他車体周りの補記類は台湾産でもアメリカ産でもスェーデン産でも良いかと思います!

神奈川県のお客様でも言いましたがZ専門店からのお電話は仕事の邪魔です!

技術的な指導はしませんし下請けもしません

気を取り直し試乗です

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こちらのFXのオーナー様もボアアップを見越してCRキャブ新品に変更済み

絶好調です

CRキャブ新品に当店のピストンにウオタニ

キャブ・エンジン・点火装置!この三点が何よりも大切です

これから試乗します