本日は既製品のボーリングを紹介します。
まずワイセコの615ccボアアップですがワイセコの場合550クランク・コンロッド設計です。
ゼファークランク・FXクランクでのボアアップは圧縮が低くなり全然パワー出ません。
一番多いトラブルがOIL漏れです!
業者様からの問い合わせも非常に多いです!
これは組み方の問題で知識・技術のあるお店で組むと問題ありません!
ワイセコで次に多いのが
「ピストンピンがサークリップを突き破り、飛び出しシリンダーをズタズタに引っかいてしまった。」
「お客様のエンジンを弁償しないといけない・・・・・」
と年に数件お問い合わせがあります。
これは組み方ではありません!ピストンの構造の問題です。
「対策はできませんか?」と聞かれるのですが出来ません。
ピストンピンが焼けるのが原因ですが焼けるのは構造の問題です!
ワイセコでもこんなトラブルが多いのは615・810です。
ワイセコを組む場合ピストンピンのトラブルを了承してもらってから組んで下さい。
単発のエンジンとは違いリスクは4倍です。
勿論大丈夫なピストンもあります。
あと550シリンダーではドロップインですがスリーブの厚みが足りません。
焼ける原因です。
次はPOSHのピストンです。
このピストンを組んでから「オイル漏れが止まらない」業者様を含めこの質問が非常に多いです。
業者様の場合「ピストンメーカーでボーリングをお願いした」
お客様の場合「地元のバイクショップでボーリングをお願いした」と皆様仰います。
OIL漏れの原因は組み方もありますが根本的にOリングの溝切り加工をしていないからです。
メーカーは把握していないみたいです。
スリーブの外周をオイルが伝って行きシリンダーからオイルが滲んできます。
何ミリのOリングを何ミリの溝に圧入するか!これも経験を頼りに図面を作成し専属の内燃機屋に指定しないといけません。
タカトリピストンがオイルが滲まずPOSHピストンはオイルが滲む。
Oリングの溝切り加工を指定しているかしていないかにあります。
あとこのピストンは個体差があり大きい物と小さいもので3/100ほどの差があります。
タカトリの場合4/100ほどの個体差があります。
精度が悪いと思う人も多いですが。
4つのピストンを測定し番付けしボーリングすれば問題ありません。
次は550クランクを使い632にできませんか?とのお問い合わせもよくあります。
「ベースパッキンを数枚重ねて組んでしばらくすると焼けた。」
「シリンダーが破損した」
とよくお問い合わせがありますがスリーブの設計が550と違います。
このピストンKITはゼファー400設計です!GPZヘッドの場合大丈夫な物と大丈夫じゃ無いもの。
二種類あります。
550クランクの場合基本的にピストンの加工が必要です。
ヘッドによっても加工が必要です。
ピストン加工は経験・技術が必要です。
勿論削りすぎはピストンの破損に繋がります。
ピストン加工は何台もエンジンを組破損させ職人の経験が安全マージンを築いて行く物。
またベースパッキンを数枚重ねるとオイル漏れしやすいです。
ボーリングでもお客様は組んでしまうと分かりません。
安いボーリングはそれなりです。
しっかり理解したお店で図面を製作しボーリングすることをお勧めします。
あとZ400FX・Z400GPに組む場合クランクケースに干渉します。
そのまま組むとスリーブの破損に繋がります。
Z400FXのE1の中期まではフライスでの大掛かりなクランクケースのボーリングが必要です。
このようなお問い合わせが業者様・プライベーター様から余りにも多いので紹介させていただきました。。。。。
ほんの一部の情報を公開しました。
POSHピストンは組む人が知識・技術があれば安全です。
エンジンを何台も組破損させて諦めず探求し経験が身につきます。
すべて自己責任で改造をして下さい。
おわり