ボンネビルの車両も出発し本日から通常業務スタートです!
ドイツ仕様の550フレームで400エンジン登録車!
ドイツ特有の部品が入っています。
このエンジンは走行中に焼けて物凄い打音がします。
おそらくクランク・コンロッド・・・・・
搭載されているのは550エンジンな為400のクランクケースに変更です!
知人の解体屋から引っ張り出したクランクケースですが下側がワレ大きく欠損していました・・・・
溶接し肉盛りです!Z400FXのクランクケースも良い物が少なくまりましたね!
成型しました!ついでにウオタニを装着できるように加工します。
こんな感じです!
積み替えるクランクケースが一段落したのでFXを分解します。
分解と同時に焼けた異臭がします。
シリンダー・ピストンに大きな破損はありませんがコンロッドが焼けるとピストンとヘッドが衝突しピストンが破損している時が多いです。
走行中に焼けたことにすぐに気付かれたので腰上に大きな破損はありませんでした
エンジンを降ろし腰下を分解します。
3番のコンロッドがマル焦げです!
コンロッドメタルが焼け、へしゃげてます
勿論550クランク・コンロッド1本は使えません!
今回は550クランクではなくZ400FXの中間ストロークで570ボアアップです!
なので550クランクは必要なくなります
ヘッドとクランクケースをマスキングしサンドブラストします。
シリンダーはもうブラスト済みです!
古い塗装をすべて落としペイントします。
ちなみにシリンダーはGPZ400Fを加工しZ400FX仕様にしています!
さりげなく改造
シリンダーもボーリング!
スリーブを製作し圧入しました!
ピストンは62ミリなのでZ400FXより1センチオーバーサイズのピストンです!
タカトリの580よりハイコンプなのでパワフルです!しかも超低コスト
ピストンとシリンダーを測定します!
クリアランス4/100でプラマイ1/100の誤差内!完璧な仕上がりです!
次はバルブのカーボンを落とし45度面を研磨します
この黒い部分は凹みです!カーボンが溜まり剥がれ、かじった跡です!
結構酷いですが問題なし!リフェーサー加工すればピカピカです!
こんな感じです!
すべてのバルブを加工しました!
これでシートカットしてすり合わせし、新車以上に密閉率を上げます!
お金なくても技術があれば低コストで良いエンジンが出来ます!
新品のバルブに交換すると2万以上します。
当店ではこんな加工は当たり前なので無料です。
日本のエンジン修正工具のなさにがっかりです
これから腰下を組みます!
550エンジンを分解し使える部品を選別します!
オイルポンプですがコンロッドメタルが焼け金属粉がエンジンの中を冒険していました。金属の粉は勿論オイルポンプを通過します。
こいつは処分し良品に交換です!
取れる部品はこんなもんですかね
1本のコンロッドは当店の在庫を使います!
クランクとコンロッドを組みクリアランス測定します。
ネジはオールステンなのでピカピカです!
オイルパンはZ400FXにします!
今回エンジンが焼けた原因はオイルクーラーとオイルポンプの組み合わせです。
実はオイルパン・・・・Z400FX・GPZ400F・ゼファー・ゼファーχでそれぞれ違います。
オイルクーラーとの組み合わせを間違えると潤滑不良を起こしクランクが焼けることがあります。
今回はオイルクーラーなしでいきます!
ボアアップすると「オイルクーラーが絶対必要・高性能キャブが絶対必要」と言う人が多いのですが、実際はどちらかと言えばあるほうが良い。程度です
こんな変な常識が出来たのも「オートバイ雑誌」です。
実績がなくても常識にまかせそれをお客様に説明し続けたオートバイショップも多いですね
時速100キロ以下で走行する場合社外品のオイルクーラーよりゼファーの純正の方が冷却効率がいいのです!
570ccなら通常走行するならオイルクーラーなしでOK
オートバイも約2キロ軽く出来ます
550の一次減速を組ます!
強化クラッチを組み腰下完成です!
やはりステンのネジに交換するととても綺麗ですね
と・・・エンジンを眺めていると工場の前の小学生がご来店
その子はフランス人とのハーフの子でお父さんはニューヨークのIT関係の会社の人ですお父さんは4ヶ国語しゃべれる凄い人
先日ロサンゼルスから取材に来て下さったSamさんと英語で会話してました
凄い・・・・私も英会話の教室に入ってますが・・・・
ん?・・・そーいや今日、英会話教室の日やった・・・・わすれてた
石川の野郎に騙され購入したスピードラーニング・・・・
私にはまったく意味がなくタンスの肥やしになってます
そんなこんなで英会話困ってます・・・・
Samさんからお土産で貰ったアメリカのチョコを少しあげるとハーフの小学生は帰りました
将来有望な子ですね
完成した腰下をフレームに搭載します!
明日はピストン(加工品)とヘッドガスケットを製作しヘッドを組もうかな
次の日!早速ヘッドを修正します!
燃焼室とポートを清掃しシートカットします!
45度面はダメージは少なですかシートリングの精度がとても悪い・・・・
EXの45度がかなり歪んでます
Z400FXからGPZ400Fまでは時々こんなのがあります!
ゼファーは比較的程度の良い物が多いです!
EXをカットすると45度の当たり面が大きく変わります!
バルブガイドを基準に正確にカットするとノーマルエンジンの制度の悪さが目に見えて分かりますね
ここからが腕の見せ所手の感覚をフルに使い70度のカッターで内径をカットしバルブのシートリングを拡張します!
45度面が均一で綺麗になりました!
左上の70度面が奥深くまで加工されていますよね
これだけノーマルエンジンはバルブガイドに対してシートリングが歪がんでいるということです!
燃焼室まで混合気がスムーズに入っていきそうです
シートカット完了です!
すり合わせをし当り面の確認をします!
完璧です!バルブを仮組みし圧力検査をしヘッドを組み上げます
次はピストンを製作しシリンダーを組みます!
62ミリのピストンでピストンの形状は「お任せで!」とのことなのでハイコンプにします!
ピストン形状を決める時点でカムも決めておかないといけません
今回はZ400FXカムで行くのでバルブリセスを浅くしバリバリのハイコンプにします
GPZ400FのZ400FX仕様のシリンダーを搭載しヘッドを載せます
ヘッドガスケットはハイコンプでも耐えれる用にメタルです!
POSHさんのガスケットでもいいのですがね
注文するのメンドクサイのでいつもどーり作りました
タペット調整しZ400FXカムを組ます!Z400FXのSTDピストンよりリセスを0.8ミリ浅く出来ます!それだけ圧縮圧を上げれます!
スキッシュエリアはヘッドガスケットの厚み分で圧縮上死点時、ヘッドまでの距離1ミリで仕上げました!
バルブタイミングのINはZ550FXのバルブタイミング!排気量は低いですがハイコンプピストンにZ400FXカムで爆発的な加速力を生み出せます
ピストンとバルブが干渉しないギリギリの設計です
そんなこんなでエンジン完成!
550クランクではなくZ400FXのクランクなのでトップスピードまで一気に加速します!
ついに完成!
テストランをしキャブセッティング中・・・インナーバッフル飛んでいきました
モリワキやヨシムラのショートカンは元のバッフルが付いていると大幅にパワーダウンします。吹き飛んだついでに当店でバッフルを製作しました
直官よりバッフルがあるほーがパワーでます!
バッフルの内径は秘密です
エンジンフルオーバーホール
メタル、チェーン、OILシール、ガスケット全交換
ピストン62ミリ 他車種加工品
カムZ400FX
シリンダーGPZ400Fベース Z400FX仕様
クランク&コンロッドZ400FX
エンジンサンドブラスト後半ツヤ黒ペイント
クランクケースZ400FX
一次減速 550
強化クラッチ
ネジ オールステン
お客様がご来店された時に差し入れです
広島の尾道ラーメン激うまでした有り難う御座います。