本日は山形県よりボアアップで入庫です!!
Z650が1079cc????と思われると思われると思いますよね!
深い事情があります!!
入庫したザッパーです!!
どこがザッパーやねん!!
狂ったな・・・・と思わないで下さい!
フレームはZ650でエンジンはZⅡエンジン搭載!!
お客様がDIYで製作し改造申請済みのZ650です
このザッパーの凄いのがエンジンを搭載しその上エンジンの整備性が良いことです
シリンダーヘッドカバーがフレームに搭載していても脱着可能!
シリンダーヘッドも外せます
DIYでここまでの車両を作るとは凄いですね
地元のお客様もこれザッパーですか!!!??
と驚いていました!
ザッパーにZⅡエンジンとなるとエンジン重量がとても重くゼファー750エンジンの方が750ccだとパワーがありますがそこからのZのエンジン!!
排気量を上げると必殺バケモンのエンジンに大化けします
私がバイク業界に入った頃は現行のレーレプに劣らないドラッグレースでは現役バリバリのエンジン!!
Z1クランクを使わずZⅡクランクでリッタークラスまで引き上げます
シリンダーヘッドを取り外すとピストンはヨシムラのピストンです!
ペラペラのベーコンみたいなライナーです
写真の様にガリガリに深い傷がはいっています
ヨシムラのピストンってライナー交換が必要なのですがキットにライナーが入っていないのでしょうか・・・・
何故かドロップインで組む人が多いです
ライナーを抜きます!
シリンダーで割れている箇所があったのでブラストで溶接する部分を綺麗にします
溶接肉盛りをして!
整形しました
エンジンの腰下を分解します
ワンウェイクラッチの3本のボルトは緩んでいました
キーは飛んでなかったのでクランクシャフトは生きています
ロアケースを分解しましたが・・・
m8のボルトが折れてしまいました・・・・
ドリルで切りとりヘリサートを入れました!
エンジンをサンドブラスト加工します
そしてエンジンを半艶の黒にペイントしました
クランクケースのボーリングも完了しました
心配だったミッションもまったく問題なし!!
引っ張ってガチャン!!!
とシフトアップすると摩耗するのですがこのZのエンジンはとても丁寧に扱われています!
洗浄しオイルを塗って組み立てます
クランクシャフトも点検しましたがまったく問題なしです!
ミッションを組みます!
ロアケースを組みます!
腰下はZのエンジンは部品点数が少ないのですが点検が多いので少々時間がかかります!
ザッパー系エンジンはメタルのクリアランス測定に時間をかけますがZのエンジンはクランクシャフトとミッションの摩耗・点検じ時間がかかります
またサービスマニュアルにないマイナートラブルもあるので注意が必要・・・・
オイルポンプを組みます!
オイルパンを組みました
純正のクラッチに強化スプリング組み込みです
当時物だったスタータークラッチも交換です!
マグネットの磁力はありますが少々ガタがありますが機能上問題ないのでこのまま組みます!
センターボルトはクロモリです
今はまたリプロ品が再販されたのですが以前のリプロ品は直ぐに磁力がなくなり発電しなくなったので今のリプロ品の性能の様子を伺っているのですが少々ガタがあっても使う方針にしています!
オークションで買うとゴミパーツを「私は素人なので分かりませーん」
とか「キー飛びなく綺麗に見えます」とかガラクタの押し付け合いなのでまともな物が買えません・・・
Zのパーツの売買は本当に酷い・・・・
腰下完成です
シリンダーヘッドの修正をします!!
燃焼室とポートを掃除しました!
新品のシリンダーヘッドはシートカットの必要がないか?
ですが必要です!!
このシリンダーヘッドはカワサキから再販された新品のシリンダーヘッドなのですが
バルブシートの45度面の精度はあまり良くありません!
ゼファー400の新品のシリンダーヘッドも今まで無加工で組んだ事はありません!
素地した燃焼室ですがこれから45度面のシートカットをします!
このヘッドはEX側の精度が特に悪いです!
バルブシートの右下から当たり始め。
左上はまだ当たりません。
ここが量産品の弱点です
オーナー様はキャブからの吹き返しが酷いとの事でしたがここの精度が悪いと密閉出来ないので吹き返します!
ここの精度と密閉率が良くても吹き返す事がありますがキャブのフィルターのトラブルです!
フィルターが詰まると燃調が悪くなり早期着火したりと吹き返しの原因になります。
全箇所のバルブシートリングのシートカットが完了しました
新品でも基本加工ベースです!
加工ベースとしては最高の物なので中古の得体のしれないヘッドとは違い安心して作業が出来ます
バルブのカーボンを落としました!
PMCの強化バルブの様です!!
このバルブは「強化」なので純正のバルブとは全然強度が違います!
一般的に強化と名の付くパーツは売れますが強化パーツにも長所と短所があります!
シリンダーヘッド側のバルブシートは炭素鋼で硬い素材ですがバルブも強化バルブだと密閉率が悪くなる傾向があります!
硬い物同士なのでコンパウンドで擦り合わせをしてもなかなか馴染みません!
新品のヘッドでも精度が悪いので新品ヘッド・新品強化バルブで擦り合わせしても密閉不良が発生するので圧縮漏れします!
実際入庫時に「バルブから圧縮漏れしてキャブから吹き返す」との連絡を頂いていたのでシートカットは必ず必要です!
ただし精度が必要なので純正工具のシートカッターなどでグリグリされると新品のヘッドも台無しです!
レースだとベリリウム合金のバルブシートを好んで使われますが素材がシート材に比べ柔らかいのでバルブと密植し密閉率を稼げますが寿命は短いです!
なので純正のバルブと炭素鋼の純正バルブシートってのは相性が良いので私は純正のバルブの状態が良ければ純正のバルブを極力好んで使います!
同じ金属でそんなに変わるのか?と思うと思いますが変わります!
純正のバルブかPMCのバルブかで全然擦り合わせの時間が違います
PMCの強化バルブでシートカットが少しでも狂うと擦り合わせが大変で圧力検査に合格しません
そしてバルブガイドは再販された新品ヘッドはスチールバルブガイドに変更されています!
昔のZはブロンズ合金なので短命ですが今のスチールバルブガイドは10万キロでもまったく問題ありません!
擦り合わせをして圧量検査に合格したのでシリンダーヘッドを組み立てました!
フィンは研磨しました
ここは溶接痕がありますが!
外から見ると分かりません
純正工具をかけたままカムを回転させると簡単に割れてしまいます!
DIYでZを触る人の意外とあるあるのミスです
シリンダーおボーリングが完了したのでダイヤルゲージを入れてクリアランスを測定します!
測定完了です
ピストンとシリンダーを組みます!!
シリンダーヘッドを組みます!!
そしてカムを組んでシムのクリアランス調整をします!
一応2・3番上死点でも点検しました!
流石新品のヘッドだけあって狂いません!
過走行だったり過激なハイカムを組むとカムホルダーが楕円になり2・3番を上死点にすると大きく変わります!
今回交換したアイドラーギアですがトップアイドラーはMKⅡの物でした
ヘッドカバーを組んでエンジン完成です!!
キャブを組みエンジン点火!!!
快調なエンジン音!!
試乗しに七曲りを抜けて万葉岬まで来ました!
Z650改1079ccエンジン完成です
先月ボアアップした岐阜県のゼファーのお客様より差し入れを頂きました
右の旋盤のチップ!!!
今までFスプロケットの加工は表面の焼き入れの部分を削り落とし加工していましたがこの特殊なチップだと綺麗に加工出来ます!!!
有難う御座います
それと!
一月に生れた長男のオヤツとりくまるのオヤツです
有難う御座います
お客様が「最近りくまる元気ですか?」と今年はよく聞かれたので
久しぶりに呼び出すことに・・・・・
プライベートなので顔は隠す(芸能人気分)らしいのですがオヤツを目の前にすると!
有難う御座います
それと!
以前ボアアップした地元のお客様よりお菓子の差し入れです!
有難う御座います
それと!
以前ボアアップした沖縄県のお客様よりパイナップルの差し入れです!!
有難う御座います!
それと!
今回ボアアップしたザッパーのオーナー様より!
ラーメンの差し入れを頂きました
有難う御座います