大阪府〇〇様 ゼファー750エンジンオーバーホール

本日は大阪よりゼファー750の入庫です!

入庫したのですが右側に転倒歴が全オーナー様の時にありエンジンのフィンがヘッド・シリンダー・クランクケース全てにあります!

そんな事もありこの外装付で超低コストで購入されたとの事です!!

今だとかなり高額ですが2年前程前は30万ちょいで小奇麗なレストアベースが買えていたのが遠い昔に感じます

ヘッドも写真には見た目良く見えますが凹んで立体感が無くなっています

ヘッドのフィンもかなり削れていますが今回一式持ち込んで下さったので交換します!

持ち込んで下さったクランクケースに割れが見つかったので溶接肉盛りします!

そして整形しました

ヘッドは二種類ありますが良い方を使います

シリンダーは後期の物だったので前期の今のシリンダーを溶接修正し使います!

後期はテンショナーが薄いですが、故障しにくいのは前期です!

どちらも短所と長所がありますがメンテナンスのしやすい前期の方を県外のお客様には組む様にしています!

地元のバイク屋さんでもキャブを外さずにすぐに修理してもらえるからです

エンジンを降ろします

腰上を分解します!!

少し腰に来ましたが問題なく仕事出来ると思っていましたが

英国の解体屋から550クランクが今年分の30本以上が届きました

毎年送ってきますが今年はコロナもありコンテナ不足で多めの量が一度にきて腰に留め刺されたので本日の業務は終了です・・・・

持ち込んで下さったクランクケースとヘッドとヘッドカバーを先にサンドブラスト加工しました

下処理完了です

エンジンの塗装をしている最中に元のエンジンを分解します

腰下の分解に取り掛かると!

クラッチはゼファー750後期の物が入っていました!

裏にワッシャーが入っていてクラッチスプリングのバネ定数を低くしてロースプリング化されていました!

ゼファー750は前期と後期でクラッチスプリングが異なるのですが「クラッチが弱い」ここに気付いたメーカーはなぜか対策品としてもっと弱いクラッチを開発し後期のゼファーに組み始めると言う暴挙に出ます!

前期の方がましと言うゼファー750伝説です

スタータークラッチはZR7の対策品が入っていました!

見た感じ腰下も全分解されています!!

下のクランクケースを開けます!

ここで気になったのが二本のコンロッドメタルの当たりが極端にキツイ・・・・

回し過ぎか?

オイル管理が悪かったのか?

この時はそれぐらいにしか思いませんでした!

クランクメタルを見てもかなり乱雑にエンジンを回した痕跡があるので傷だらけです!!

ブラスト処理したエンジンをペイントし組みつけに取り掛かります!

クランクメタルを交換・調整しクランクシャフトを装着します!

そして洗浄したコンロッドを組みつけると!

動きが微かに違和感がある・・・・

いつもの感じとちゃうな・・・・

ここでコンロッドメタルの当たりがキツイ理由が分かりました!

コンロッドのアッパーとアンダーキャップは一体物の削り出しです!

同じゼファーでも外したアンダーキャップは必ず元のコンロッドに戻さなくてはいけません!!

このコンロッドはゴミ決定です!

一本不具合があればもう一本必ず不具合があります。

なのでコンロッドメタル4枚に異常があったのです

セミプロの組んだコンロッドはとても危険です!

躊躇わずこんな時は良品のコンロッドに全交換します!

今回は微かに感覚で感じ取れる違和感がありましたが偶然ほぼ同じで分からないコンロッドもあるから厄介です

ゼファー系エンジンの怖い所がここです!

Zも人的ミスで壊されるエンジンが多々ありますがザッパー系エンジンで最も注意するのがコンロッドの組み付けミスです!

腰下分解歴があり少しでも色・傷の位置・焼け色があると入念に点検し少しでも違和感があれば全交換します!

コンロッドメタルを交換し調整し組みつけ完了です

ミッションを組み消耗品のチェーン・シール類も交換しロアケースを組みます

スターターは元々ZR7の物が組まれていましたので洗浄し裏のダンパーゴムを交換します!

ここのダンパーゴムの寿命は短く当店で分解した時すでにガタがありました

5年乗ればガタが出ますね

クラッチはターボの新品にします!

クラッチスプリングもターボの物を移植します

エンジン腰下完成です

次はシリンダーヘッドです

バルブを研磨するのですが。。。。

45度面のダメージが大きなバルブが1本!

研磨機にかけましたがこれは修理不可・・・

研磨では追いつきません

良品に交換研磨しました

全てのバルブの修正完了です

燃焼室とポートのカーボンを掃除します

もっとも傷んでいたバルブのバルブシートをシートカットすると!

やはり片面しか当たっていません!

45度面を1/100単位でステムを入れガイドに垂直に加工しました

全てのバルブシートを修正し直しました!

ダメだったバルブがここですがバルブがダメージを受ける原因はバルブシートの45度面の加工の悪さで片当たりになるので45度面が凹んでしまうのです!

バルブスプリングは全て錆びていたので全て良品に交換します

擦り合わせをして圧力検査をしてシリンダーヘッドを組み上げます

シリンダーヘッド完成です

シリンダーのボーリングが仕上がったのでクリアランスを測定します!!

4/100mmで仕上げました

ゼファー750の場合前期と後期でピストンリングが違うのですが後期の場合4/100mmにしクロスハッチも浅めに仕上げます!!

ピストンリングやピストン形状によりクリアランスやクロスハッチを使い分けるのは常識です

オーナー様からのオーダーで1mmオーバーサイズピストンです

巣が出なくて良かったです

シリンダーヘッドを組みます

カムシャフトを組みシム調整をします

ヘッドカバーを組んでエンジン完成です

フレームに搭載しエンジンに火入れします!!

とても静かなエンジンになりました!!

ノーマルエンジン快調です!!

これから試乗ですが!!

本日9月25日は川崎重工の株主総会の日です

私も川崎重工の株主ですが回転させているので私は株主総会の招待状は来ませんでしたが私の娘二人はガッツリ川崎重工の株主です

この日は前日から

「かわしゃきじゅーこーのかぶぬしそーかいに行く」と娘二人大はしゃぎです

下の子は3才・上の子は5才で株主総会デビューしました

(平均年齢70歳ぐらい)

コロナショックの時私なりにポートフォリオを組み娘に見せ

「どれがいい?」と聞くと次女はこれ!これ!と何故か川崎重工押しだったので次女の方が多く川崎重工の株を保有しています!

オートバイ部門と車両事業の分社化が神戸新聞に掲載された日に応援と言うより投資家として川重を買い増ししました

株主総会の後はカワサキワールドへ行きます!

そこから地獄の始まりです。

カワサキワールドを二周し堪能しその向かいにある観覧車に乗るとその横にあるアンパンマンミュージアムと魔のトライアングルにはまり4時間以上歩き回りました

神戸市民なら分かる話しですね

アンパンマンミュージアムに入ると1400円で風船を買わされ400円のアンパンマンのパンを買わされ外のアトラクションの無限ループ

3才と5才なので株主総会の話しは勿論分かっていませんでしたが話しを聞いて賢くなったふりをしていました。笑

「物心ついた頃から株主総会に行かせた方が良い」

と、とある社長からのアドバイスを頂いたのですがこれは大正解!!

資本主義を小学生で理解できると思います

梅雨の時期が重なり天候が悪い日が続きますが合間をみてなんとか試乗完了!!

エンジン絶好調です

今月も色々と差し入れを頂きました

以前ボアアップした沖縄のお客様よりパイナップルの差し入れです

有難う御座います

それと同じく今年ボアアップした沖縄県のお客様よりマンゴーの差し入れです

有難う御座います

それと!

またまた同じく今年ボアアップした沖縄県のお客様よりお酒の差し入れです

有難う御座います

それと!!

またまたまた沖縄県より!

ボアアップのご予約を頂いているお客様がご来店してくださり!

お菓子の差し入れを頂きました!

有難う御座います