本日は茨城県よりエンジン単品での入庫です!!
車体はFXですが現在搭載せれているのがZX400AEのエンジンなのでベースはGPZ400Fエンジンです!
FX乗りにとってこの登録は最高の組み合わせで万が一クランクケースを破損しても低コストでエンジン載せ替えが出来ます!
KZ400EEの番号なだけでかなり高額な時代・・・
ZX400AEの番号に登録するだけで低コストで良品のクランクケースを調達出来ます!
ヘッドを分解します!
サビが回って固着しています!!
何とか腰上を分解しました!!
スタッドボルトに砂利・泥が詰まっていたので分解するのが大変でした
フライホイールはサビサビです!!
定期的にジェネレーターカバーを外してオイルを薄く塗らないとこんな感じになります!
なのでここのガスケットは組まずたまにカバーを外して点検をお勧めします
それと持ち込まれたのがゼファーχエンジン!!
ミッションと主変パーツを移植します!!
見た目はボロですが昔のオーナーはエンジンオイルにはこだわっていたみたいです!
χのミッションを取り外します!
エンジンをサンドブラスト加工して半艶ブラックにペイントしました!!
クランクケースのボーリングも完了です
今月同時に製作していた兵庫のゼファー750のお客様のエンジンと同時に作業しているのですが今月は雨が酷くブラスト後の写真を撮り忘れました・・・
スミマセン
ブラスト後のアルミ地肌に水がかかると腐食・塗装の吸着不良が発生するのでブラスト後は絶対に水に濡らさない様に素早くペイントに取り掛かります!
クランクメタルを組んでクランクシャフトを組みつけます!
今回クランク・コンロッドは持ち込んで下さったのですが!
純正新品のクランクシャフトです!!
私がFXのエンジンに目覚めた頃は新品がまだ買えたのですが10年以上前に廃盤となりました!
コンロッドも新品です!!
基本的にぜっぱー系エンジンはクランクのトラブルが非常に少なく良品と不良品の区別がつくのが良い所です!!
Zのクランクの場合は見た目では区別がつきませんがザッパー系は組む前に分かるので安心してエンジンを組めます!
クランクメタル・コンロッドメタルのクリアランスを測定し組みつけ完了です!
ゼファーχのミッションを組み込みます!
そしてロアのクランクケースを組みます!
ステンのネジに交換します
クランクケースはGPZ系なので厳密にはFXとリブの枚数が異なるのですがE4Bや純正部品単品のクランクケースはGPZ系エンジンのクランクケースと同じです!
しかしGPZ400Fや初期のゼファーはケースの金型が少々荒いです
とは言っても金型の粗さはFXマニアでも判別不可能と思います
ワンウェイクラッチとオイルポンプを組みます!
大容量のオイルポンプ組み込みなので専用のリリーフバルブも組み込みます!
強化オイルポンプって意味があるのか?ですが殆ど意味がありません!
Zもザッパーもですが圧力が高くなるとリリーフバルブから逃げるので殆ど意味がなくザッパー系エンジンに専用のリリーフバルブを組まないとオイルの圧力が高くなりすぎて逆にトラブルを招きます!
エンジンをひっくり返しゼファークラッチを移植します!
エンジンカバーを組んで腰下完成しました!
シリンダーヘッドに取り掛かります!
燃焼室とポートを掃除します!
このシリンダーヘッドを見るとなかなか状態は良くないです
バルブシートにクラックが入っているのですが45度面が生きているので問題ありませんが45度面が潰れているとバルブシートの打ち替えになります!
45度面と70度でバルブシート内径を拡張します!
全箇所のシートカットの完了です!
次はバルブの修正をします!
カーボンを落とします!
研磨機で45度面をサッとさらえます!
そしてバルブの擦り合わせをして圧力検査をしてシリンダーヘッドを組み上げます
吸気ポートを拡張します!
排気ポートも拡張しました
シリンダーヘッド完成です!
GPZ400Fのヘッドなのでフルパワー化となります
次はビッグブロックシリンダーのクリアランスを測定します!
クリアランス測定完了です!
5/100mmから6/100mmの交差です
ピストンとビッグブロックシリンダーを組みます!
そしてシリンダーヘッドを組みます!
GPZ400Fのヘッドなのでフィンは分厚くシルバーのフィンのラインが目立ちます
カムを組みシムの調整をし!
ヘッドカバーを組みエンジン完成です!
エンジンに点火装置とキャブを組みつけます!
そしてエンジン始動!!
快調に動き始めました!
持ち込まれたFCRキャブを初期セッティングし組みつけたのですが4番の加速ポンプが動いていなかったので修理しました
GPZベースの710ccFXエンジン完成です