大変長らくお待たせしました
今回は久しぶりにゼファーで福島県からのボアアップのオーダーです
入庫したエンジンがこの状態です
ゼファーなのですが3個一のエンジンにします
今回シリンダーヘッドはGPZに変更なのですがフィンの破損が大きく溶接での復元は不可能・・・
厳密にはできなくもないですが現実的な値段ではないのでアルミパテで復元する事になりました
荒く盛った状態です!
この変は全てパテです
ここのザグリの部分も綺麗に復元
また燃焼室を見ると水が入っていたみたいで燃焼室が腐っています
このヘッドはなかなか難航しそうです
サンドブラスト加工します
エンジンカバーが無かったので当店の在庫をブラスト加工したのですがオーナー様よりエンジンカバー類持ち込んで下さいました
有難う御座います
ブラスト加工してもこの部分はショットを当てる事はできませんので表面がツルツルです!
塗るとココだけ砂肌感がなくなるので塗料を調合し砂肌塗装します!
エンジンの塗装をしクランクケースのボーリングをしました
シリンダーヘッドの修正歴も言われても分からない程綺麗な砂肌感を復元しました
ガンの口径を大きい物にし硬い塗料を作り軽く噴射すればエンジンの表面の感じを復元できます
クランクケースを洗浄し持ち込んで下さった550クランクを組み込みます
フレはありませんでしたがパルシングローター装着部は修正が必要だったのでハンマーで叩いて修正しました
長年このクランクを見ているとこの550クランクが550FXに組まれていた物なのかゼファー550に組まれていた物なのかが分かります
このクランクは550FXで右に転倒したみたいです
この転倒なら問題ないレベルですが問題は左(フライホイール側)に転倒した場合です
ジェネレーターカバーが吹き飛びフライホイールがぶつかりクランクが曲がっている物があります!
一番その可能性が高いのがゼファーのサーキット走行車両
レーサーの車両は買わない方が良いです
あり得ないスピードで滑っていくので左に転倒するとクランクが曲がってしまう場合が多々あります
ミッションを組み込みます
今回はゼファーχのミッションを持ち込んで下さったのでこれを組みます
ドグ部が全てテーパーなのでギア抜けしにくいメリットがありますが
2バルブのゼファーのミッションがダメなのかと言うとそーではありません
ゼファー・GPZ400F・FX・GPもミッションの構造は同じですがクラッチの構造が違うのでギア抜けがあります。
ちなみにゼファー・GPZ400Fのミッションもクラッチの構造が進化した為ギア抜けしませんのでご安心下さい!
もっと掘り返えして話せばクラッチでもGPZ400Fとゼファーのクラッチでは
ウ〇コとケーキぐらいの差がありゼファーの方が圧倒的に高性能です
χのミッションの場合センターロックナット式なので改造車でチェーンラインを出すには不向きです!
なのでFXやGPZやZ400GPの改造車にはチェーンラインの調整幅が無くなるのであまりお勧めしません
今回はゼファーでRホイールも純正なので問題なく組めます
ワンウェイクラッチを組みオイルポンプを組み込みオイルパンを組んでひっくり返します!
強化クラッチを組み!
腰下完成です
エンジンカバー類はご自身で塗装をして持ち込んで下さっています
シリンダーヘッドの修正をします!
燃焼室に水が入りシートリングもサビてましたがブラストで掃除すると意外と大丈夫でした
45度と70度でシートリング内径拡張をしました
錆びていた部分はここ!!
ここは45度と70度と30度で整えました!
シートカットされた痕跡がありましたが幸い軽傷です
全箇所完了です
ゼファーですがヘッドはGPヘッドです!
見た目なのですがどちらが良いヘッドかと言うとゼファーの方がヘッドのコンディションが圧倒的に良いです
GPヘッドはシートリングが割れている物が稀にあり酷い物は45度面が欠損しています
このトラブルが無いのがゼファーです
しかしゼファーにGPヘッドを入れるとアンティークな見た目になるのでオシャレで入れるお客様も稀に居ます
パワーの出方は同じです!
因みに逆車の550エンジンと国内のエンジンのヘッドは同じです!
吸気バルブの素材が違うだけです
バルブを掃除します!
45度面を研磨機で修正します
バルブのステムシャフトを研磨機で修正します
勿論焼き入れ済みです
仮組してタペット調整します
一番薄いシムで2.50なので良好
どんなに悪化しても次のOHは可能ですがこのシムのクリアランスの余裕もシートカット次第で台無しになります
バルブの擦り合わせをしてシリンダーヘッドを組みます!
吸気ポート拡張し!
排気ポートも拡張しました
シリンダーヘッド完成です
次はシリンダーとピストンのクリアランス測定をします
ダイヤルゲージを入れます
測定完了です
今月制作中のZ1000Jとクリアランスは同じですがクロスハッチは異なります
ピストンの素材で変わるのが一般的ですがコンプレッションハイトでも変更する場合があります!
ピストンとビッグブロックシリンダーを組み込みます
そしてGPヘッドを搭載します
ブリザーカバーが赤ですが車体の色と似合いそうです
どんな車体なのかはお楽しみにです
カムシャフトを組みタペット調整します
ヘッドカバーを組みエンジン完成です
そして持ち込まれた車体がこのゼファーです
全てご自身で組まれたゼファーで数万で購入したボロ単をここまでピカピカに仕上げたらしいです
エンジンを搭載します
キャブはゼファーχをチョイスでマフラーはサンセイレーシングのマフラーです!
エンジン点火!!
快調です
このマフラーはアルミ製でとても軽いのですが問題はパイプの細さ!!
外径はまずまず太く見えるのですが内径が細い・・・・
あと腹下のバタフライが抵抗にならないか心配です
ハンドルにはもう一つスロットルがありますがこれはマフラーの音量調整用のスロットルです
とても音は小さくなりますが綺麗に排ガスが抜けてくれるかが問題です
試乗しに七曲りへ行きました
エンジン快調です!
マフラーの抵抗も走れなくはない!
なんとかセッティングが出ました
オイルクーラはゼファー750の教習車の流用です
ネジ1本までピカピカです
それよりこのピンクの火の玉カラーが目立つ
ピンクのZⅡ仕様・・・・
実は私もシロとピンクの火の玉にしていた頃があります
タカトリの680エンジンを搭載しシロピンクで走ってました
10年以上昔なのですがとても懐かしい
ゼファー710完成です
このゼファーのオーナー様より差し入れを頂きました
カレーと体に良いと言う湿布の差し入れです
それと!
靖国神社の本も頂きました
靖国参拝と天皇陛下の一般参賀に行ってきたらしいです
有難う御座います
天皇制ってのは日本から出ないと意外と分からない事なのかもしれません。
私がアメリカに居た時アメリカ人に言われたのが
「日本人は皆天皇を神だと思っているの?」
これマジで聞かれたんです
その時のアメリカ人は多分イスラムのアッラーみたいな物と思っている。
多分神風特別攻撃隊のイメージで天皇の為なら自爆する民族と言う印象があるんだと思う・・・
これを聞かれるとアメリカ人にはない感覚なのでなかなか理解してもらえないのですが逆に同じ白人でもイギリス人は理解できる感覚なんです・・・・
アメリカ人に天皇制を聞かれると「なぜ日本の統治政策に成功しイラクで失敗したか分かるか?」と聞きます!
案の定「分からない」と返事が返ってきたので
「日本の統治政策は天皇制を残したから今の日本がある」
「イラクではフセインを殺したから未だに各地で戦争が絶えない」
と答えると「そーなのか!!」
とやっと理解してもらえたんです
日本で天皇陛下が人間宣言したその年には日本国内に2000の宗教が出来たらしいですが天皇制がないと国内は大混乱となり今の中東の様に同じ国の国内で戦争になっていたかもしれません。
海外に行くと聞かれる事があるので調べないと説明できません。
すると日本の天皇制がどれ程大切かも色々見えてきます
男系の女性天皇なのか男系を廃止するのか、これは時代が変わったからと簡単に変えてはいけない問題だなと思います