岡山県〇〇様 ゼファー750 900ccボアアップ

本日は岡山県よりゼファー900のご依頼で、以前FXを710ccにしたお客様で今回で二機目です

Z400FXとゼファー750・・・・

どちらも最高のバイクですがやはりゼファーの快適さは太鼓判で長距離移動もゼファーだととても楽です!!

私もFX乗りですが長距離はゼファー900です

FXだと路面の衝撃が下から上につき上げますがゼファーだとそれがありませんね!!

とても乗りやすくなったバイクです!

早速エンジンを降ろします!!

どうやら一度エンジンを分解した痕跡がありますが素人組みっぽい。。。。

腰上はオイルラインピンは天地逆さまだったり。

でもここは機能上問題ないのですが!

オイルポンプを固定するボルトが締め忘れ・・・・

ゼファーエンジンってここの締め忘れが何故か多いです。

プラスのボルト2本と6角のボルト1本でオイルポンプを固定するのですが

ここのボルトが無いエンジンや締め忘れたエンジンなど多々見てきました!

どうやら腰下も分解歴がありますがここまで分解して何故か対策品じゃないワンウェイクラッチです!

ここまで分解したら対策品に交換して欲しいですね

交換歴のあるワンウェイクラッチですがまた滑り始めていました

エンジンをサンドブラスト加工しました

そしてエンジンの塗装完了です!!

今回は半艶ではなく完全にマッドブラック仕様です!!

クランクケースのボーリング加工をして洗浄しました!!

クランクの曲がりの点検をしてクランクメタル・コンロッドメタルを交換します!!

そしてミッションを洗浄して組み立ててクランクケースに収めます!

この辺はZのエンジンと違いザッパー系エンジンの方が圧倒的に状態が良いです!

ロアケースを組付けます!!

そして強化タイプのワンウェイクラッチを組み立てます!

ワンウェイクラッチとオイルポンプを組付けます

オイルパンを組んでひっくり返します!

ししてクラッチですが今回は当店のオリジナルの物を実験で組みます!!

地元のお客様や近県のお客様には時々「なにかあれば保証します」と言う条件で試作品の部品を組む場合があります!

物価高は仕方ないのですが良い部品が低コスト化出来ればこれ以上値上げしなくて良くなります!

なのでここのタイプGの代替品が出来ないか?と考え強化クラッチに切り込む事にしました

組付けて走ってのお楽しみです!!!

エンジンのパワーを上げると比例してクラッチの強化も必要になります!

ハイコンプになるとノーマルエンジンでもトラブルが多いのに強化ワンウェイクラッチの対策は絶対です!

強化ワンウェイクラッチの低コスト化に成功したのでこれ以上の値上げは今のところ必要ありませんが

タイプGの代替品が成立すれば値下げも可能かもしくは差額分のサービスが出来ます!!

クラッチカバーを組んで腰下完成!!

シリンダーヘッドの修正に取り掛かります!

燃焼室とポートを掃除しました!

殆どダメージが無いので45度面の精度の確認がてら軽く45度面を

シートカットします!!

45度面のみで全箇所加工精度も良くダメージも少なかったので最小限の45度面の研磨で済ませました!

バルブの擦り合わせをして圧力検査をしてシリンダーヘッド完成です!!

シリンダーのボーリングが仕上がるまでにフレームの塗装をします!

車体を全分解しサンドブラスト加工をしました!!

そしてフレームは七分艶の黒!

エンジンはマッドブラックでフレームは七分艶の黒で黒を使い分けます!!

カッコいい!!!

一気に車体が引き締まりました!!

シリンダーのボーリングが完了したのでピストンとライナー内径のクリアランスを測定します!

ダイヤルゲージを入れ!

測定します!!

ピストンとシリンダーを組付けます!

シリンダーヘッドを組付けました!!

真っ黒のマッドブラック仕様!!

かなりいかつい外観です!!

カムシャフトを組んでシムの調整をします!

ヘッドカバーもマッドブラック!!

完全に真っ黒の仕様です!!

いかつめのカッコよさがあります!!

エンジンを搭載し火入れしました!!

いまから試乗なのですが・・・・

試乗に行くとギアの入りが悪い・・・・

試作品のクラッチがダメみたいです・・・・・

結局タイプGに変更です!!

クラッチはとても絶妙なバランスで強化にして圧着力を高めると滑りにくくなりますが

張り付いてギアが入りにくくなる傾向があります!

また試作が必要ですね!!

試乗に出かけると1番シリンダーが真っ黒にプラグがかぶります・・・・

不調の原因はキャブ・・・・

試乗用の社会不適合者専用キャブレターに交換するととても快調になります!!

キャブの故障の場合OHで直る場合と直らない場合がありここの判断がとても難しい・・・・

旧車に乗っているとキャブ不調の場合ショップに持って行って「キャブオーバーホールして欲しい」

と言うと今のキャブを修理しようとせずいきなり「社外キャブに交換を進められる場合があります。

お客様からすると「いきなりキャブの交換??」と疑問に思う人も多いと思います。

ここがとても判断の難しい所で今のキャブをOHしても不調だった場合・・・・

最初のキャブの工賃と部品代どーすんの問題です。

修理なんかせず、はなから社外キャブに交換すれば最初のキャブの修理の料金がかからずに済みます。

キャブのOHはボディーの摩耗でできない場合も多くありFXのキャブの場合は殆どが摩耗しているので交換

が必要になります。

「動く」と「調子よく動く」は全く違います。

動くだけのキャブは多くありますが「この純正キャブ本当に調子よい」と思ったのは片手ありませんね

ゼファーのキャブも消耗品です。

古くなったキャブを本当に修理できるのであればそこに大きな産業ができる程凄い事です。

全分解し消耗品を全交換し着け置き・超音波洗浄してピカピカにしても不調のキャブは不調です。

ヤフオクでも「キャブのオーバーホールします」と言ってやっている人も居ますがそのうちトラブルで

入れ替わり消えていきます。

それほどキャブの修正復元はむずかいい産業なんです

今回のキャブは修理可能かなと思ったので修理します!!

部品どりのキャブから拝借し!

見事に綺麗に復活しました!!

最終点検をしに安富ダムまで来ました!!

エンジン快調!!

ゼファー900完成です!!