大変長らくお待たせしました
本日はオーストラリア在住のお客様からボアアップのご依頼です
今でで一番遠いお客様はタイなのですがオーストラリアからのご依頼は初
海外で事業を営むお客様です
入庫したのがこのFX!!
10代から乗っているFXとのこと
ちなみに日本人です
オーストラリアと言えば移民政策でもっとも成功した国!
の、イメージがあります
アメリカもヨーロッパも誰でも簡単に移民を受け入れたので金融危機になるとすぐに暴動が発生します
例えば皿洗いしか出来ない、文字も読めない、なんて人も多いのです!
勿論資本主義の国なのでそんな人は真っ先に解雇です。
しかしオーストラリアは移民制度に厳しく優秀な人材しか入国を認めなかったのでインフラは遅れたのですが金融危機でも日本と同様暴れたりする人は少ないですね
なのでオーストラリアにも行ってみたい気持ちが強いんです!!
日本はこれから大量に移民を受け入れるのが政府の方針ですがそんなに簡単に移民を受け入れて良いのでしょうか?
移民制度なくここまで発展した国は先進国でも日本しかなく歴史的にも植民地になった事が無い国です!
移民受け入れとなると70%以上が中国人、あとはフィリピンやインドネシアやタイなどの国・・・・
一度移民を受け入れると「やっぱり嫌だ」は言えなく1000年先も永遠に続きます
オーストラリア・シンガポールの移民制度をお手本にするべきでアメリカみたいな移民精度は深刻な人種差別・犯罪を引き起こします
余談はさておき!!
早速エンジンを降ろします
エンジンを降ろす時に気づいたのが!
Fスプロケのスプラインがつぶれてグラグラの状態
1cmのオフセットスプロケが装着されていたのですがゼファーもZもオフセットスプロケの装着はお勧めしません
ここが潰れるかミッションのベアリングが潰れるか
このミッションは使わずゼファー400のミッションに変更します
入っていたのはタカトリのピストンで580cc
このピストンは元々ゼファー400設計で650の場合はピストンの加工が必要です!!
なので400クランクに組むとかなりローコンプ
レスポンスは良いのですがトルクが細いです
とは言ってもノーマルのエンジンの圧縮圧と同じくらいなのですがね
ビックリしたのが・・・
ヘッドとシリンダーの位置決めのノックピンがありません
二本とも・・・
位置がズレているとピストンとバルブの干渉やヘッドと干渉したりします
幸いこのエンジンは大丈夫でした
モリブデンコートがある物なので、かなり昔のピストンです
懐かしい
クランクは550に変更しミッションはゼファーなので内部の部品は殆ど入れ替えになります
フレームのリペイントもオーダーなので!!
単品にしました
結構サビがひどいのでサンドブラストします
元々フレーム補強が入っていて結構良い所に補強が入っています
一か所追加しました
サンドブラストしてパウダーコートに出します
エンジンをサンドブラストしました
下処理完了です!
クランクケースのボーリングをし半艶ブラックにペイントします!
ペイント完了です
550クランク・コンロッドを組みメタルのクリアランス測定をします
そしてFスプロケをオフセットする為のゼファーミッションを組み込みます
エンジンでFXの部分はクランクケースのみのフルカスタムエンジンです
消耗品を全交換しロアケースを組みます
ネジはステンレスに交換!
とても綺麗です
オイルポンプとワンウェイクラッチを組みオイルパンを組んでひっくり返します
ゼファーのクラッチを移植します
こちらのオーナー様はFXクラッチカバーかゼファークラッチカバーかで悩まれたのですがゼファークラッチカバーをチョイス
軽くて消耗する部品はクラッチワイヤーのみ!
メンテナンスフリーでそもそもプッシュロッドが無いのでプッシュロッドの摩耗もありません
安くて高性能な部品です
一般のユーザーはゼファーのクラッチがどれ程高性能か分からないのですがGPZ400Fのクラッチとゼファーではウ○コとケーキぐらいの性能の差があります
また見た目もカッコよくハウジングの音を吸収する構造になっています
黒にリペイントしました
ここを黒にするとステンのネジが綺麗に見えます
ミッションカバーを組み腰下完成です
ちなみにこのFXのオーナー様はFXオイルパンだったのでゼファーのオイルパンに変更済みです
大昔のプロトのオイルクーラーでバラす前はこんな感じ
ロックハートと同じ構造でポイントカバーの下からオイルを送る構造!!
この構造だと3番・4番のコンロッドが焼けやすくなります
とても危険なのでこのタイプのオイルクーラーは付けないのが鉄則です
オイルクーラー無しの方がトラブルのリスクを下げれます!
レーサーのFXなんかはこの取り出しだと3番がよく焼けるんです
FXで本格的にレースをしていた人では常識中の常識!
オイルランプを犠牲にしてもGPのオイルパン・オイルクーラーを使う方が良かった時代もあります!
街乗りの走行なら問題ないのですが高速走行する場合はとても危険です
アクティブではこのエンジンの構造を理解しているのでゼファーのオイルパンと抱き合わせで販売するようになりました!
プロトでも今はこの構造の物は廃止しています!
バルブのカーボンを落としました!!
45度面の修正完了です!!
次はシートカットをします
45度面を修正し70度で内径拡張しました
全て完了です
すり合わせをして圧力検査をしてシリンダーヘッドを組みます
フィンは研磨無しの真っ黒のオーダーです
ポート径の拡張のオーダーでしたが元々拡張されていました
いびつだった部分を手直ししただけですがこんな感じです
吸気ポートは修正なし!
シリンダーヘッド完成です
ダイヤルボアゲージ入れ!
測定完了です
制作したピストンとビッグブロックシリンダーを組みます
そしてシリンダーヘッドを組みます
カムを組みタペット調整をしてヘッドカバーを組みます
ヘッドカバーのDOHCのマークも研磨なしの真っ黒エンジンです
真っ黒のエンジンもとても人気でネジも綺麗に目立ちます
エンジン完成です
次は車体を組んでいきます
フレームのパウダーコートが完成しました
サビが結構ありましたがサンドブラストしピカピカのツヤありのブラックです
足回りを組んでいきます
完成です
完成したエンジンを積みます
前もってキャブのオーダーを受けていたのでCRキャブのブラックボディーを当店で購入しておきました
オーストラリアから部品一つ購入しようとしても大変ですね
エンジン点火
絶好調
試乗の前に色々と整備が必要・・・・
まずタコメーター!
まともに動かないので動くよーに!
ZRXのメーターだったのでパルスが違います!
なので!
中身を取り出しゼファーに変更
パネルはZRXです
普段はこの様な修理はしないのですが日本に居る時間がない海外からのお客様なので出来るだけ修理しときます
そして原因不明の始動性の悪さ!
時々エンジンに火が飛ばなくなるトラブル・・・・
原因はコントロールユニットの故障
稀にありますが純正・ダイナに比べると圧倒的に故障が少ないのでウオタニに変わる部品はありません!!
性能がどうのと言うより点火装置で大切なのは
確実な点火・故障しにくい←これが大切です
別にプラグギャップを広げる必要はありません!
パワーが上がるわけでもなく始動性が変わる物でもありません!
どっちでもいいです。
故障が少なく確実な点火さえ得られれば良いのです!
FXの点火装置は欠陥だらけです
ただしゼファーの場合ウオタニを組むメリットはあまりありません。
ハーネスが古い場合は点火装置を独立させた方が安心できるので組む方が良い場合もありますが
改造することが良いことではありません!!
社外パーツを多く組むことによりリスクを多く抱えることになります
車両の弱点を補うカスタムならとても良いのですが日本は
カスタムパーツを組むことがステータスになってますからね
雑誌の影響なのですかね
コントロールユニットを交換し早速試乗です
万葉岬まで来ました
エンジン絶好調
点火装置もウオタニなのでトラブルが起きた場合のアフターフォローが良いですね
滅多に故障しませんが
久しぶりの海外からのお客様ですが当店には色々な職種のお客様がご来店されます!
起業家の方も多いのですが人生山あり谷ありで壮絶な修羅場を潜り抜けボアアップしに来るお客様が多いです!!
FX乗ってる時点で高学歴お坊ちゃまな人は居ませんしね
このオーストラリアで事業をしているお客様も壮絶な人生の経験者で手持ち現金5ドルまで追い込まれたらしいのですが、そんなどん底でもFXだけは手放さなかったとのことです!!
つわもののお客様の中には億を数日で稼ぎ出す人も数名・・・
全財産16万スタートで3年後には億万長者に成り上がった人も
そんな人でも若かりし頃は暴走族上がりで学歴はなく手持ち資金もない。
世の中学歴は関係なく人生のプロセスを組み考え行動し実現させる根性
が必要なのだなとつくづく思います
起業するには10万から?100万から?1000万から?か・・・
少ない金額でスタートした人は金融危機が来てもまた這い上がる力がありプロセスを組めるんです
基本中の基本は労働収入!(肉体労働か頭脳労働は人それぞれ)
一度しかない人生なのでその時間を大切にしているのでしょうね!
人なのでいつか死ね間際に「あれをしたかった」「これをしたかった」
と悔いを残す人生か残さない人生か。
今この文章を読んでいる方も私もいつかは人生を全うします!
それが明日か10年か50年かはわかりませんが唯一お金で買えない物は
時間だと思います!
私ももっと時間を大切にしないと。と、今月は立ち止まり考えました