来年ボアアップするZ400FXのカスタム車が入庫です!
フレーム補強をしエンジンを710ccにボアアップします!!
足回り・・・バリバリにカスタムされています!!
Z400FXのE4を惜しげもなくフルカスタムされています!!
ゲイルのホイールにブレンボにオーリンズ!!
しかしフレームとエンジンにメスが入っていないので当店でガチのフルカスタムにします!!
広島名物のもみじ饅頭の差し入れです!
有り難うございます!!
こちらのお客様のご好意でCRキャブが高校生のFXに組み込まれました!笑
こちらのお客様は今回FCR33に変更です!!
エンジンを降ろします!!
降ろしたFXエンジンがベースエンジンですが今回FCR33・・・・
と!言うことは!!笑
FXのオーナー様が持ち込まれました!笑
何の部品を使うかは皆様お分かりですよね!!
二個一でエンジンを製作しモンスターエンジンにします!!
しかし先月・今月は海外のお客様・訪問者が多い・・・・
アメリカのロサンゼルス・シアトルからの二名とフランスから二名・・・
あとタイ・・・・
アメリカからの訪問者も面白そうに工場を見て帰られました!
エンジンチューニング(ボアアップ)に関しては発展途上国の日本・・・
自国のオートバイなのに海外のピストンメーカーに頼る有様です・・・
国土が小さいのでマーケットも小さい・・・仕方ないのですがね・・・・
とんでもない円安だったので当時のアメリカ人は破格の値段でZを購入できました。
日本のオートバイ雑誌ではお祭り騒ぎですが当時の日本は敗戦国なので戦後賠償を支払うお金がなかったので工業製品を大量に作り海外では日本製品が
(安いから)大量に売れたのです。
ドイツと日本が自動車産業で世界でも一流になれたのは為替です
皆様もお分かりかと思いますが川崎重工は戦前からの軍事産業!
今でもですが。
性能評価され売れたのではありませんが当時の日本の国益の為に川崎財閥が開発し必死に製作し販売したオートバイなので日本のピストンを組んであげたいです!!
当店がもっと大きくなればZ1のピストンも製作したいですが・・・・
まだまだ一人経営の町工場なのでそこまで手広くはマダ無理だな・・・笑
いつかはアメリカ人もぶっ飛ぶエンジン屋にならないと・・・
その為には月月火水木金金!!!
正月もエンジンチューニングです!!
車体をバラしフレームにします!
次はエンジンを分解します!
車両が入庫した時は特に目立つ異音はありませんでしたが不調・・・
キャブセッティングが良くなくエンジンのコンディションが分かりませんでした
エンジンの腰上1990年代(後半)に分解された痕跡がありますがコンディション不明・・・
エンジンかかって動く!って感じでした
腰上を分解します!
ピストンを見てビックリ・・・・
3番のピストン変形している・・・・
ピストンピンの穴が上に楕円に変形しオイルリングが割れています!
OHの時にリングを新品に交換してあるので劣化による破損ではありません。
OILリングの溝が潰れてオイルリングが圧迫され割れています。
以前OH時に斜め上から棒をあて無理やりピストンピンを抜いたみたいです・・・
通常の走行ではこんなトラブルありえないので人為的トラブルです。
棚落ちはこんな破損しません・・・・
こんなピストン組んだらオイルリングの溝が狭くなるに決まってます
この部分だけピストンを加工してあります・・・・・
オイルが流れて壊れないよーに?・・・・
このエンジンを組んだ人の気持ちが理解出来ないので考えることを放棄します。
次の仕事です!
腰下は分解歴がなく問題なし?と思ったらスタッドボルトが食らい付いて抜けません。。。。
FXは古いので時々あるんです。。。笑
純正シリンダーは水・砂利が入り込み錆びたり腐食したり。。。。
二時間かけここまで抜きましたがここからビクともしなくなったので切ります!
ドジったらクランクケースがパーなのでシンチョーに!
面のツラでボルトをハジいて穴あけ!!
拡張し抜き取りましたがメネジのねじ山が少し痛んでいるのでヘリサートを打ち込んどきます!!
クランクケースの修理完了!!
次はドナーエンジンを分解します!!
使う部品を抜き取りました!!
こいつで約10馬力アップ!!
FCR33ミリを入れるのでもっとパワーアップですね!!
勿論GPZのハイカムもパクってFXエンジンに組み込みます!!
ミッションカバーとクラッチ!!
当店の減速比を組みチェーンのフリクションをなくし後輪出力を上げるにはこいつが必要です!!
こちらのお客様はFXエンジンベースでGPZ400Fエンジンのヘッド・カム
仕様です!
こちらのFXのオーナー様はパワーをチョイスしました!笑
タコメーターは電気式に改造してあるのでカムもGPZ400Fのカムが使えます!
入庫前にエンジンの仕様に合わせ車体(メーター)を改造して下さったのです!笑
分解したエンジンのガスケットを綺麗に掃除し洗浄します!
とりあえず・・・寒い・・・・・
元旦から吹雪で回りは銀世界・・・・
今の時期のエンジン洗浄は身体に響きます!!
灯油で洗浄するのですがこんな時期でも手袋作業はNGです!!
洗浄中の部品の点検も手袋作業では小さな異変に気付かないなで常に素手での作業が常識です!!
細かいバリなんかも素手の作業じゃないと分かりませんしね!!
マスキングをしサンドブラストをします!!
古い塗装をすべて撤去し塗装下地を作ります!!
そしてペイントします!!
とても綺麗になりました!!
次はフレーム補強をしサンドブラストします!!
今回フレーム補強は12箇所!!
FXのフレーム補強はとても難しい・・・・・
今まで数多くの補強を見てきましたが意味の無い補強や、やたら補強を入れまくったりと、、、、
酷い物は曲がったフレームをガチガチに補強入れている物もあります。
事故暦なし!と旧車専門のショップで購入しても大半が曲がっています。
FXは6割以上が転倒により曲がっています!
プロのお店でもFXのフレームの判断は非常に難しいのです!
当店の補強は的確な位置に!必要最低限!
無駄な補強は必要ないですし、一番困るのが修正出来なくなる補強です!
誰もが転倒・事故の可能性があります!
メチャクチャな補強は事故後修正出来なくなる物があるのです!!
ただでさえ貴重なFXのフレームです・・・・
足回りをカスタムしているFXの場合はとくにです!!
FXは事故るとフレームはひとたまりもありません!!!
お客さまのフレームの状態を良く見て、お客様の走り方を聞いて私が的確な位置に補強を入れています!!
なので補強の本数はお客様により変わります!!
なので、とてつもなく悩む・・・・
エンジンを分解中から考え始めます・・・・汗
ピカピカの艶ありブラックになりました!!!
軽度な歪みであれば補強を外さず十分修正できる補強です!!
200キロを超えても問題ありません!!
的確な位置に必要最低限!です!笑
サーキットを走るのであればまた違う補強になりますが転倒したら度合いによったら修正出来なくなる補強になってしまいます・・・・
Z400FXのフレームは旧車の中でも貧弱なので補強の仕方は経験が必要です!
また購入にも細心の注意が必要なオートバイでもあります!!
あとゼファー400のフレームは他社メーカーのミドルクラスのオートバイと比較してもとてつもなく剛性があります!!
軽量で剛性がありボアアップの素材としては最高の車体です!!
ボアアップしてもエンジンが暴れる力をフレームに伝わりにくくする構造です!
せっかくなのでFXのフレームとゼファーのフレームを比較してみましょう!
FXのフレームです!エンジンマウントが左側がリジッドですね!
またクランクケースを固定する箇所がゼファーよりも二箇所多いのが分かります!
ゼファーのフレームにエンジン搭載すると・・・・?
クランクケースには穴がありますがフレームにはマウントがないので固定されません!
FXは6箇所でエンジンを固定しゼファーは4箇所で固定します!!
なぜか?ですが昔のオートバイは「フレームの中で動こうとするエンジンをガチガチに固定し動かないよーにしよう!」だったのです!
どんな動き方?となるとFスプロケを軸に左側に力が逃げます!
なのでZ400FXはFスプロケ側(左側)がリジッドです!
FX以外でもメーカー問わず基本はFスプロケ側がリジッドでFスプロケの反対側にエンジンを降ろせるよーになっています!
ではゼファーは?となると
左右がラバーマウントです!!
厳密にはフレームの中でエンジンが少し遊びます!
ゼファーは「フレームの中でエンジンを遊ばせフレームに伝わる力を逃がす」
となっているのです!
ボアアップしてシャーシダイナモにかけるとフレームの中でエンジンが動くのが分かります!でもフレームには力は伝わりません!
フレームで一番力が伝わる箇所は?となると!
どんなバイクもピポッドシャフトです!!
ここはフレームの基準でここが狂うとフレーム修正も出来ません!
ゼファーは改良されています!
外側にアルミのガゼットプレートが装着されるので写真以上に剛性が出ます!!
FXで後ろからオカマほられると・・・・
想像できますよね・・・・
悲惨なことになります。汗
ステムを固定するパイプ(ネック)を4本のパイプで固定し上の二本のパイプはアールが緩やかですよね?
パイプは曲がっている部分に一番力がかかるのでアールを緩やかにしサイドカバーの三角形を小さく改良されています!!
外から力が加わった時に大きな三角形よりも小さな三角形の方が剛性があるのは一般の人でも想像できますよね!
ゼファー400で「ボアアップしたらフレーム補強が必要」ってのは都市伝説です!
とてつもなく過剰設計のフレームです!笑
ゼファー400の骨格は凄いのに残念なのがノーマルエンジンが非力です。
FXのフレームの場合ゼファーみたいに剛性を上げるのは不可能なので競うよーに補強を入れるのは絶対NGです!!
貴重なフレームなので軽度の歪みであれば修正できるよーに!
が当店のFXフレームの方針です!
走り方によっては補強なくてもいいですし!
ほんの一部ですがフレームの紹介です!
車体を組んでいきます!!
残るはエンジンです!!
エンジンを組んでいきます!!
クランクメタルを交換し550クランクを組みクリアランス測定!!
コンロッドメタルを交換しクリアランス測定!!
エンジンを組んでいきます!!!
東京都のお客様のエンジンと同時進行中です!!
ネジもピカピカです!
黒エンジンは綺麗なネジが目立ちます!
強化クラッチを組み込みました!!
このクラッチカバーはお客様の持ち込みでピカピカに磨かれています!
バフをあてたアルミパーツはとても綺麗です!!
このしっとりした綺麗さがまた渋い!
綺麗なネジがバフがけを引き立てます!!
エンジン腰下完成です!!
ヘッドを修正します!!
GPZのバルブシートリングの大半が歪んでいます!!
ヘッドの面より若干飛び出すのでヘッドとシリンダーの合わさる面でシートリングの出っ張りを面研します!
ゼファーではないのですがGPZのヘッドは半分近くがシートリングが歪んでいます!
冷やしばめの技術の問題?なのでしょうね!
こんなシートリングを45度でシートカットすると?
45度でシートカットしている途中で撮影しました!
45度面の当りが広い部分と狭い部分が出てきます!
なので当店の基準で修正します!
修正完了です!
歪みが酷いので45度面の内径と外径を70度と30度で修正しました!
古いエンジンなのでシートリングの歪みを出し切ってから精度良く加工すると今後このよーなトラブルは発生しません!!
バルブを研磨しました!
45度面をリフェーサー加工します!
リフェーサー加工とは45度面を研磨する加工のことです!
研磨完了です!!
すり合わせをし圧力検査をしヘッド完成です!
シリンダーヘッドの側面は研磨です!!
ヘッドカバーのDOHCのロゴも研磨しています!!
Z400GPのヘッドよりフィンが分厚く若干フィンが大きいのがGPZ400F
のヘッドです!
どっちがいいの?と、なると!どっちも同じです!
燃焼室の形状が少し違いますが容積は同じです!!
ピストンを製作しクリアランス測定をしビッグブロックを組みます!!
そしてヘッドガスケットを製作しシリンダーヘッドをのせます!
スキッシュエリア、コンプレッションハイトは今同時進行中の東京のお客様と同じなので仕事が楽でした!!
8個まとめて製作しました!
シリンダーヘッドをのせます!
カムを組みタペット調整します!!
カムはGPZ400Fです!
そしてエンジン完成!!
とても綺麗なエンジンになりました!!
フレームにエンジンをのせてエンジン点火!!!
ゴキゲンなレスポンスです!
エンジン静かですがアイドリングの音、振動からまるで別物!!
フレームとエンジンも、リペイントし綺麗になったので車体全部がピカピカです!!
スプロケカバーもバフをあてた物を送っていただきピカピカ!!
キャブもFCR33でヨシムラの削りだしファンネル!!
E4のフルカスタム車です!!
GPZ400Fのヘッドを移植!!バリバリの戦闘的FXです!!
これから試乗です!
試乗しに七曲へ!!
本日は誰もいません・・・・
退屈なので赤穂のサニーサイドに行きました!!
FXのエンジンも快調!!!!
710ccにGPZカムにFCR33・・・・パワーは申し分なし!!!
しかし少し燃費悪い・・・・
下道巡航で1リッターで21キロ
パワーと燃費の悪さは引き換えですね