大変長らくお待たせしました
本日はゼファーχのボアアップのご依頼で先月に引き続き関西ゼファークラブのお客様
入庫したゼファーがこの車両
4弁エンジンはクランクケースの構造上ボアアップには不向きなので2弁エンジンをベースにしこのエンジンは部品取りエンジンにします
ベースエンジンはこのエンジン
たしかFXのオーナー様が部品取りにして当店に置いて行ったボロエンジンですがこのエンジンもまだまだ走れる
欲しい部品はクランクケースとシリンダーヘッドで中身はゼファーχで制作します
ボロエンジンもサンドブラストすればスッキリ
綺麗な下地になりました
次はχのエンジンを分解します
フレームから外したエンジンです
欲しい部品だけ抜き取りました
χのエンジンで欲しい部品は一次減速とミッションだけです
ブラストしたエンジンのペイント完了
クランクケースもボーリング完了です
今年のゴールデンウィークも全国からお客様がご来店
以前ボアアップした鳥取県のお客様よりお菓子の差し入れを頂きました
有難う御座います
私は休みなんてありません
基本的に365日勤務で元旦だろうがケガ・病気しないかぎりは休めません
腰下を組みます
550クランクとコンロッドを組みます
メタルも新品に交換し測定済みです
前のエンジンから抜き取ったミッションを組みます
χのミッションなのでギア抜け防止のドグ部なのですがワザワザχエンジンを購入したまで組む物ではありません!!
通常のゼファーのミッションでも全く問題なくクラッチがゼファーであれば寿命も変わりません
「あれば組む」ぐらいの感覚でOKです
状態が悪ければ通常のゼファーのミッションを組んだ方が良いです
前のエンジンの状態がとても良かったので腰下内部のクランク・コンロッド以外はχに変更しました
ロアケースを組みます!!
オイルポンプとワンウェイクラッチを組みオイルパンを組んでひっくり返します
強化クラッチを組んでクラッチカバーを組み腰下完成です
神戸のお客様と加古川のお客様、お二人ともミッション以外は全く同じ仕様です
話しが変わりますが実は実は・・・・
郵便物が届きました
中身は・・・
ミスターバイクBG!
先月「FX特集をするので」と、取材の申し込みがあったのですが基本的に当店は取材をお断りしています・・・・
アメリカからの取材は受けていますが国内のバイク雑誌には良いイメージがなくテレビの報道と同じで雑誌社の主義・主張・と店とのお金の絡みがあるんです・・・・
しかしBGさんの取材の申し込みはとても丁寧でお断りしたのに今月号を送って下さる親切さ・・・
心が痛い・・・
某カスタム雑誌は酷く「カスタム雑誌はマンネリ化しているので取材させてほしい」と去年も連絡があったのですが断固拒否
日本のオートバイ業界をダメにしたと言っても過言ではありません。
どの雑誌を見ても日本のバイクにアメリカ・イギリス・ヨーロッパの既製品のピストンを組むのが当たり前になってしまっているからです。
チューニングと言っても色々でドレスアップカスタムがカスタムなのか曖昧になってますからね。
エンジン屋なら自分のノウハウの中で最高に良いピストンがあります。
大きさ・形状・素材、技術屋として考えれば血と涙の結晶!
私の場合ピストンを売ると言うのは考えられないことです!
18の時私は宮大工をしていて親方に
「桑田よ!?職人と商売人の違いが分かるか?」
と、しつこく言われて当時は内心「うっさいジジイめ」
と思っていた物ですが・・・・滝汗
誰でも組める既製品と言うのは商品なんです。
古いカワサキ乗りのユーザー側の見る目が良くなり「悪い情報と良い情報」を見極める力がある時代と私は思っています
シリンダーヘッドをリビルドします
ポートと燃焼室を清掃し!
45度で加工し70度でシートリング内径拡張し30度で45度面の調整
全て完了です
バルブを修正します
まずはカーボンを落とし!
45度面を研磨しました
すり合わせをして圧力検査をしてヘッドを組みます
神戸のお客様同様!
吸気ポートを拡張し!
排気ポートも拡張しました
外観で唯一違うのがフィンの研磨なしの真っ黒仕様です
以前にも書きましたが400エンジンのポート径拡張は大きく変わります
勿論乗って体感できて排気効率を良くすることにより熱を逃がす効果もあります
デメリットがありません
ポート内径の研磨は意味ありません!
ピカピカにしたところで1馬力上がるか?ってレベル
広げて(拡張)軽くペーパーで慣らせば十分です
「ピカピカにすると滑る様に」とか言う人いますが流体力学的には1%ぐらいの話し・・・・
チェーンを洗浄しグリスアップした方が上です
無駄な工賃です
加工でも無駄な加工って多いです。
お客様にOOして下さいと言われても
「それ無駄ですよ」とか「費用相対効果はありませんと」と
はっきり言うタイプです。
無駄なオカルトパーツも多いのですが中には組まない方が良いですよ!
なんでパーツもあります
お金をかけてトラブルのリスクを増やすのはなんだかな・・・・
と、思うので
外観のカスタムは調子の良さとは関係ありませんのでどーでも良しです
ピストンとスリーブのクリアランス測定をします!!
クランクケースに組み込みました
シリンダーヘッドを積みます!
カムを組みタペット調整をします
ヘッドカバーを組んでエンジン完成です
フレームにエンジンを積みます
エンジン点火
今回オイルクーラーを持ち込んで頂きブラックの横回しに変更しました
そして!!
ステップボードは半艶の黒にして!
当店の強化スイングアームに変更です
そして!
ノーマル風のカスタム車ですが!
キャブはゼファー750!!
このキャブは先月大阪の900にボアアップした関西ゼファークラブのお客様から、この加古川の710ゼファーのお客様への贈り物
クラブ友達なので無料で寄付して下さったのです。
χの純正キャブも不調だったのでちょうど良かったです
実は実は・・・・
今月もういっちょ!
以前710にボアアップした怪物の710FX!!!
以前入庫した頃はたしか黄緑の外装
ごそごそと・・・
ごそごそと・・・・
こんな感じでパワーアップ
スピードジャンキーとでも言いますか・・・
オイル交換を小まめにしているのが分かります
昔に組んだまま!!
とても綺麗な状態です
FXとは思えないレスポンス!!!
元々モリワキのST1を入れていたのですがポート径を拡張することによりまたドカンとパワーアップです
400エンジンの場合ハイカムよりポート径拡張の方が威力を発揮します
このエンジンはFXとは思えないレスポンス
取りにご来店された時は愛知のFX仲間と神奈川から自走でご来店
ビックリしました
愛知のFX乗りはコアな人が多い。。。
地元の人も口をそろえて「愛知か~!」と言います
試乗をしに万葉岬へ行きました
エンジン絶好調
今月も全国のお客様より差し入れを頂きました
以前710にボアアップした沖縄県のお客様より!
ソーキそばの差し入れを頂きました
有難う御座います
そしてヘッドを改造した愛知の710FXのお客様より!
お菓子と、りくまるのオヤツの差し入れを頂きました
有難う御座います!!
710にボアアップしにこられた頃は、りくまるは子犬で可愛いかった頃
今は生意気になってしましましたが・・・
有難う御座います
そして先月ボアアップした島根県の黒のFXのお客様よりチーズケーキの差し入れを頂きました
有難う御座います!!
そして!
今月ボアアップした神戸のゼファー710のお客様より!!
タバコとビールの差し入れを頂きました
有難う御座います!
そして!
同じく今月ボアアップした加古川のお客様より!!
おせんべいと!!
ビールの差し入れを頂きました
有難う御座います
今月末!
川崎重工のデザイン部の方からGPZ400Fを引き上げに行きました
なんと20年眠っていた車両
これ!
純正カラー!!550エンジン!
GPZ400Fに「黒赤はあってもこんなカラー知らない!」
となるでしょうが実はメーカーのデザイン部の方が個人的にデザインしていた車両
グラフィックデザインを特別に制作してもらい誕生したカラーですが20年のブランクがあるので錆びてタンクは使えません
ちなみにこのGPZの所有者はゼファーのデザインに携わった方でした
聞くとデザインする上で「ゼファーはどうせ売れないから」と上司に言われ
当時ゼファーのデザインをしたプロジェクトチームのトップは3年目の若手社員だったらしいです
3年目・2年目の若手社員がゼファーを生み出しレプリカの時代を終わらせたのです
GPZに比べるとゼファーはとんでもなく高性能になり未だに他社メーカーと比べても400のネイキッドではトップクラスです
エンジンの中身以外はトップクラスです・・・・
ゼファーの何が凄いのか一般のバイク屋では到底分からない話しなのですが。
例えばフレーム一本をとってもゼファーの剛性・軽さは吐出してます
足回りも強化されボアアップしても劣らない足回り
多分エンジンの中身は出荷後民間企業に任せたのだと思う・・・多分。
グローバリズムの先はもしかするとローカリズムで
バイクも高性能の行く先はローカリズムなのでしょうかね
車両よりも一緒に引き取った部品が面白い
これ超レアな純正部品の未開封
ペナントです
昔は旅行先でどこでも売っていたのですが今はペナントを見ることがなくなりましたね
他の部品も色々あるのですがお見せ出来るのはここまでです