先月も全国からお客様がご来店して下さいました
来年ボアアップする福島県のFXのオーナー様からリンゴの差し入れです有難う御座います
そして山梨県からご来店頂いたFXのオーナー様
FXマニアで三台所有されています
そのうち二台のボアアップのご予約を頂いています
山梨県にもマニアックなFXユーザーがおられるみたいです
焼きそばとうなぎパイの差し入れ有難う御座います
そして!
和歌山県のFXと名のつく車両は全て所有されているFXマニアのお客様がご来店
たい焼きの差し入れを頂きました
有難う御座います
今回広島県よりボアアップで入庫です!
入庫したFXでワイセコで615になっているとのことです
しかし2サイクルみたいにババスカと白煙を上げています
早速エンジンを降ろします!
スプロケカバーを外すとオフセットスプロケが装着されていました
ゼファーのエンジンを持ち込んで下さったのでミッションを移植して21丁スプロケを入れます
早速エンジンを降ろしました
シルバーエンジンでブラスト仕上げになっています
ヘッドカバーを外すと・・・
カムシャフトがガリガリです・・・・
シリンダーをめくると!
珍しくピストンは良好!
ワイセコ特有のピストンピン焼けもなくスーっとピストンピンが抜けました
珍しい!
腰下を分解していくと・・・
オイルポンプのネジが一本ありません
クランクケースを割ると!
550クランク
良くある2番のコンロッドの焼けもなく安心したのですが!
クランクシャフトのジャーナル部が・・・・
メタルに沿って摩耗しています・・・・・
指で触ると凹んでいるのが分かるほどです・・・・
このエンジン開ける前に嫌な予感がしたのですが的中・・・
ブラストの砂がエンジン内部を旅行しカムを潰しクランクを潰しピストンとシリンダーの摩耗を促進させオイル上がりさせたみたいです
持ち込んで下さったゼファーエンジンの中身を抜き取ります
FXエンジンの中身は良くないので中身の部品は全交換します
そしてシリンダーヘッドを洗浄していると!!!
このシリンダーヘッド変
燃焼室が深くシリンダーとの合わせ面が分厚い・・・・
よーく見てみると・・・
面研されているはずのシリンダーヘッドが中途半端にしか面研されていません
オイルラインの半分は鋳肌が残っています!
これ・・・カワサキから出荷された時点でこーやったと思われます
ピストン回りは面が出ていますがオイル漏れするはずです
昔のカワサキですからこんなのは稀にあります
シリンダーヘッドのオイルラインの穴あけ中にドリルの破片は残っていたりそもそもオイルラインが貫通してなかったり
カワサキの製造部にも知人が数名居ますが上司に怒られると
「お前の時代はこんなで出荷してたやないか」
と!言い返せますね
でもカワサキだけがこんなではないんです
この時代はホンダも含め全メーカーがこんなでしたからね
全面研磨しました
そしてサンドブラスト加工しました
ペイント完了です
今回のペイントはお客様の強い要望でツヤありのブラックです
クランクケースのボーリングも完了です
ですが・・・・・
クランクケース洗浄に違和感を感じました
・・・・・ミッション固定するピンがツラまで入っています・・・
横の正常なゼファーエンジンと見比べると・・・
これが普通です
このFXオーナー様曰く「ギア抜けするんです」とのことでしたが
ミッションの回転が渋かったので抜けるのではなく入らなかったみたいです
このピンにミッション保持部のカラーの穴に入らないのでミッションのカラーが圧迫されニードルベアリングが渋かったんです
これも多分出荷時のミスかと思います
ガンガン加熱して抜くのですが経験上それで抜けるのは50%!
つかみしろが無いので加熱後にマグネットで引っ張りましたがダメでした
エンジン内部の側面に穴を開けポンチで抜き取りました
クラッチを分解すると見た目悪いですが機能上まったく問題ない部分です
抜き取り完了!!
ピンをロング化して差し込みます
適切な高さまで打ち込み完了です
昔のカワサキですが出荷時にしっかり点検してほしいのですが・・・
それもですがワイセコの615にした時点で前に組んだ人に気づいて欲しかった
経験がないとメーカー出荷時のトラブルが分からないですけど、このパターンであれば見れば分かると思うのですがね
メーカー出荷時のトラブルは稀ですが一番多いのがどっかのお店のセミプロが組んだエンジンが一番厄介です
暴走族が乗りつぶしたエンジンの方が修理しやすいんです
クランクメタルを交換し550クランクを組みます
550クランクは当店の良品に交換しました
550コンロッドを組み交換したコンロッドメタルのクリアランスを測定します
このFXのオーナー様はミッションを2バルブのゼファーのミッションをチョイス
ゼファーχのエンジンも持ち込んで下さったのですがギアの入りやすさは2バルブエンジンの方が優秀です
ロアケースを組みオイルポンプとワンウェイクラッチを組みます
ミッションも抵抗なくスーっと回ります
これで大丈夫です
オイルパンを組みひっくり返します
強化クラッチを組みました
クラッチカバーを組んで腰下完成です!
シリンダーヘッドを修正します
このシリンダーヘッド・・・
シートカット歴があるのかとても薄いシムが入っていました
でもなぜかシートリングに加工痕がない・・・・
45度面を最小限に加工し70度で拡張します
全て完了です
バルブのカーボンを落とし45度面を研磨しました
吸気バルブは輸出用のバルブが入っていました
しかし・・・
すり合わせをしヘッドを仮組してタペット調整をしたのですが吸気1本排気1本は修正不可だったのでゼファーバルブを移植
ゼファーバルブになるのでそこはコッターピンもゼファーです
圧力検査をしてヘッドを組み上げます
ポート径拡張
排気ポートも拡張しました
この広島のオーナー様はFXにFXヘッドをチョイス
GPヘッドではなくFXヘッドをポート径拡張ってのがこだわりを感じます
フィンの研磨なしのオーダーです
このヘッドを仕上げるだけでまる1日・・・
大変でした
ビッグブロックとピストンのクリアランス測定をします
完璧です
ピストンをビッグブロックを組みます
シリンダーは赤シリンダーです!!
リビルドしたシリンダーヘッドを組みカムを組んでタペット調整します
機械式メーターなのでカムはFXです
ヘッドカバーを組みエンジン完成です
フレームにエンジンを搭載し点火
絶好調で静かなエンジンです
ポイントカバーは赤にしました
今年は広島カープがリーグ優勝しましたしね
たまたま今月ポイントカバーをペイントする日だったのでシリンダーの余った塗料でペイントしました
早速!七曲りに行くと!!!
Z250FTの旧タカトリピストンの320CCのお客様と遭遇
本日は大勢の単車乗りが七曲りに集結してました
場所を変えに万葉岬へ
すると地元では有名なZ兄弟のFXとウチでボアアップした怪物の
Z1230MKⅡ
ここら辺は地元中の単車乗りが集まり内容が濃い
こだわりのカワサキ乗りが多いです
見た目倒しではない怪力エンジンが集まります
ドレスアップだけカスタムは姫路では通用しないんです
これからキャブセッティングをしていきます