今年のボンネビルはLAのチームがスピードウィークに参戦とのことで私と純也はソルトレイクに向かいました!
今年はメカニックとしてなのでキャリーケースに無線機と工具を詰め込み関西国際空港、サンフランシスコ空港、ソルトレイク空港経由です!
ソルトレイクの空港からの移動はウェンドーバーのシャトルバスでの移動です!
空港から10キロほど離れた場所にバス停があります!
ここまではタクで移動しカジノ客に紛れてシャトルバスに乗ります!
このバスで20ドルぐらいでソルトレイクシティーからウェンドーバーまで移動出来ます!
格安の移動手段です!
カジノに到着!!
ここからモーテル6まで徒歩5分!
くたくたの体の純也と私は重いキャリーケースを引きずりながら歩きます!
ついに到着!!
LAチームのサムさんと九州から駆けつけたメカニックの入江さんと合流!!
ですが。。。。到着したときは日暮れ直前。
くたくたの私と純也は明日の朝に備えて睡眠を取ることにしました。
今年も凄いマシンが集まっています!
今回私たちが参戦する車両はマツダのロードスターにロータリーエンジンを搭載した車両!
このマシンです!
4輪は専門外の私ですがメカニックの人員が足りず九州の入江さんと私でこのマシンを
「大急ぎで仕上げる!」
一足早くLA入りした入江さんとサムさんで車両を製作していたのですが、まだマシンが仕上がっていない状態だったのです。
次の日の朝私と純也は早起きし入江さんの指示のもとマシンの仕上げに取り掛かりました!
4輪は仕事上専門外の私・・・・・
それ以前にこのブログを見た人の大勢が「まだマシンが仕上がってないの?」と思った人もいると思います。
ボンネビル・スピードウィークのレギュレーションは非常に難しく大幅に予定が狂います。
アメリカ本土からの参戦でもとてつもない労力が必要なのです。
あと、それに「資金」この問題も大きく絡みます。
ボンネビル・スピードウィークはアメリカ人もが憧れる聖地。
アメリカ本土の人が参戦するのも非常に大変な場所です。
去年の私のFXも「チェーン一本」「プラグ」「バッテリー」
こんな物の購入もままならないほど資金的に追い詰められました。
日本の本土からの参戦の場合、日本国内のワークスチームのレース費用4年分の戦費がたった1週間のレースでなくなります。
限られた資金と時間との戦いでもあるのです。
8月のソルトレイクの上は灼熱地獄です。
この様な状況下では人間性が出ます。
どんなけ腕が良いメカニックでもこの灼熱地獄の中で万能に動けない人間は邪魔なだけです。
一人でもそんな人間がいるとチームの輪が乱れます。
私の参戦した去年も日本の本土からメカニックを誘うか迷いましたが「通訳の純也だけで良かった」
これが私なりの答えです。
ソルトレイクの上では「万能に動ける」「自分から率先して動く」これが大切でメカを分かる人は一人いれば十分なのです。
レースにそなえ猛スピードで車両を仕上げます!
ロータリーエンジンにキャブレター仕様でターボなし!
九州から駆けつけた入江さんの説明で9割は一瞬で仕事の内容を理解できました。
燃料タンクを取り付けフューエルラインの確保、燃料ポンプを取り付け、圧力計を装着、
クラッチフルード・ブレーキフルードを充填します。
しかしこの時点で私達に絶望的な情報が入っていました。
ソルトレイクが水没していたのです。
しかし水が引くかもしれません。
1980年も同じく水没していたのですが水が引き走行できる状態になった過去があります。
今の時点ではSCTAからの情報待ちの状態だったのです。
しかし次の日・・・
とどめの雨が降りました。。。。。
ソルトレイクは平野な為雨が降ると山から水がなだれ込んで来ます。
私達はソルトレイクに向かいました!
海の様ですが水深20センチぐらいです。
せっかくここまで来てもボンネビルの神は甘くないみたいです。
SCTAから2014年のスピードウィークの中止情報が来ました。
もしATAカルネで海外から参戦していたら。。。
考えるだけでゾッとします。。。。
スピードウィークはとてつもなくリスクを背負わなくてはいけません。
今回でスピードウィーク3回目ですが雨が降らなかった年はありません。
雨が降った時間、でここまでソルトレイクは豹変します。
ウェンドーバーの滞在は2泊3日。
私達はLAに帰ることにしました。
3日目は空が晴れてとても綺麗な光景が広がりました。
メカニックとして私と入江さんは非常に悔しかった
しかしボンネビルはこんなものです!
ボンネビルの常連のアメリカ人はあっさり帰っていきます。
日本とアメリカでの合同でのプロジェクトでしたがLAに帰ります。
左からLA在住の坂田さん、トムさん、ドライバーで東京から来たジョージさん、LA在住のサムさん、
応援の日々野さん、応援の吉田さん、九州からの入江さん、その後ろが私で、横は通訳の純也です。
LAに帰って私と純也とサムさんはSCTAのミッキーに会いに行くことにしました。
ミッキーの体調は非常に悪いらしくミッキーの奥さんのテリーも体調が悪いとのことでした。
数日後LAからミッキーの家に出かけました!
私と純也とサムさんをあたたかく迎えてくれた親友のミッキーとの写真です。
LAから3時間ぐらい離れたゴーストタウンに住んでいるのでここまで来るのも一苦労
ミッキーのガレージはスピードウィークの歴史が刻まれています。
破損したピストンも飾ってあります。
破損したピストンはエンジン屋の証!
この気持ちは万国共通なのですね!
数あるピストンをぶっ壊して探求するから最高のエンジンが出来るのです!
エンジンを破損させない人間に成長はありません
破損したピストンを探求しないと安全なエンジンは出来ません
エンジンチューニングも語れません!
最高の大きさと形状はエンジンにより異なります。
製作し破損させたピストンは挫折しない限りエンジン屋(人間)を成長させます!
そしてそのピストンはメカニックを選びます!
エンジン屋トーク炸裂です。笑
ミッキーのハーレーを製作しているダンカンのお店にはもっと沢山破損させたピストンがあるらしいです!
見てみたい・・・・・
しかしやはりミッキーの体調の悪さを感じました。
「来年はボンネビルに戻る」と力強く言ってくれたミッキーですが心配です。
ミッキーのガレージはバイクもありますが武器庫でもあります。
金庫の中はカラシニコフやM16などいつでも戦争が出来るほど銃があります。
ライフルを撃って遊ばせてくれました!
自宅には44マグナムや357マグナムもありました!
「日本だと高く売れるな」とミッキーが笑っていました。
弾も造っているみたいです!
ミッキーの体調の範囲で面白おかしくバイクの話しをしました。
「俺の体調が良くなったらバイクで滑走して銃を撃ちに行こう」
ってな話しです!笑
そして純也とサムさんと私はなごり惜しいですがミッキーとテリーとお別れしました。
ミッキーのハーレーともしばらくお別れです。
ここから私達はエルミラージュに向かいました!
エルミラージュはLAから近くにある為ボンネビルの調整でテストランするには非常に良い場所であり
SCTAの管理下にある場所でもあります。
全長2マイルの瞬間最高時速を競うのがドライレイクです!
ここは15ドル支払えばいつでも走行できますがSCTAのレギュレーションブックに記録されるには
SCTAの団体に加盟しないといけません。
ロン・クックがZで吹き飛んだ場所です。
世界最高速でクラッシュし二度も生還したので有名です
ギネス記録にもロン・クックは載っています。
「世界最高時速で生還した男」
です・・・・・
あのクラッシュシーンを見れば生きているのが不思議ですが・・・・・
ここがエルミラージュです!
しかしドライレイクも・・・
・・・・・・
水没・・・・
ロードスターの調整はこのドライレイクで行うみたいです。
LA滞在中に私達はChabottの木村さんに会いに行きました!
毎年ボンネビルでお会いし2012年は分からないことを色々教えて下さり助かりました。
ソルトレイク・ドライレイクに毎年参戦されているアメリカ在住の唯一の日本人でブラットピットのハーレーを二機も製作し今も愛用しているらしいです!!
アンジェリーナジョリーのハーレーは考えの違いから断ったらしいです。笑
木村さんのチョッパースタイルは独創的で凄い!!!
ガレージもアンティークな感じがカッコイイ!!
ピストンとクランクが散乱する私の工場とは違う・・・
日本に帰ったら片付けようと思った瞬間でした。
離れの倉庫にはGPZ550!!!
このエンジン・・・気持ち高まるぅ!!!
木村さんの工場を後にしLAでラーメンを食べに行くと・・・・
ゼファー550!!!!!
「ボアアップしておくれ」とゼファーに見つめられたのですがあまりこのゼファーと仲良くなるとオーナーにシバかれそうなのでおとなしくラーメン食べにいきました。
ラーメン食べて店から出ると。。。。
まだいました。。。。
アメリカでエンジン屋したい気持ち半分、
日本の若者に低コストで身近にエンジンチューニングを楽しんでもらいたい気持ち半分、
身は一つです。
アメリカのマーケットの大きさ、富裕層の桁違いさ、魅力的です
なんと言っても若者だろうがジーさんだろうが古い固定概念にとらわれない実力主義の考えの大国です。
こんな大国と戦して勝てるわけない・・・・汗
規制大国の日本では成立しないマーケットがアメリカにはありその中でメカニックは存分に腕を振るいモータースファンは最高に魅了され乗って遊ぶ!!!
日本ももっと面白い国にしたいですね
2014年今年も集まれたLAの皆様有り難う御座います。
負けてられねー!帰国して頑張ります!