兵庫県 Z400GP エンジンオーバーホール

本日は地元の姫路市のお客様でZ400GPの400ccでのエンジンオーバーホールをします!

入庫したのがこのエンジンです!!

すでに全バラされてブラストされているのですがブラストの目が細かすぎて塗装が乗らないのでもう一度ブラスト処理します!

今回のプランは400ccでのエンジン復元なので少々難易度の高い方法でエンジンを復元します!

まずはエンジンをブラスト処理しなおしました!

純正と同じ塗装で同じ色に復元しエンジンカバーは綺麗なオリジナルのカバーを装着します!

綺麗な下地を出し直し半艶の黒でリペイントしました!!

クランクの曲がりを点検しクランクメタルとコンロッドメタルを新品にしてクリアランス測定をしました!

クランクメタルもコンロッドメタルもそれ程傷んでいたとは思えない程程度の良いエンジンですがメタル類チェーンも新品交換です!

ミッションも分解洗浄し組み込みました!!

ロアケースを装着し!

ネジは全て純正の黒メイト!!

色あせた感じですが赤さびが無く比較的綺麗なボルトです!!

殆どは知らず保管されていたエンジンだったと思われます!

ワンウェイクラッチとオイルポンプを組付けます!

オイルパンを組んでエンジンをひっくりかえしてクラッチも新品にしてクラッチスプリングも純正の400用です!

このクラッチカバーはリペイントではなくオリジナル!!

ブーツが当たる部分は長年の使用で塗装が剥がれていますがとても綺麗な状態で!

ネジも純正の黒メイトのキャップボルトです!!

難儀なのは腰上です!

スリーブは錆びたり摩耗したりで使い物になる物は殆どありません!

なので元々組まれていた純正ピストンに合わせてスリーブを制作しピストンに合わせてボーリング・ホーニング加工をします!

加工風景は帝国内燃機のブログをご覧ください!

腰下の完成です!!

シリンダーの修正をします!

燃焼室とポートの掃除をしました!

45度と70度でバルブシートをシートカットしました!

全箇所のバルブシートを修正しました!

次はバルブの修正をします!

バルブのカーボンを落とします!

45度面を研磨機で修正しました!!

バルブの擦り合わせをあいて圧力検査に合格したのでシリンダーヘッドを組み上げます!

このシリンダーヘッドはノーマルエンジンなのでポートの拡張はありません!!

純正と同じ外観で制作するのでフィンの研磨も無しです!

次はライナー打ち換えてボーリング加工が完了したシリンダーの内径測定をします!

ダイヤルゲージを入れます!

4/100mmのクリアランスです!!

純正のピストンとシリンダーを組付けます!!

純正ピストンが一番安心して使えるので使ってますが長年使われたピストンなので個体差があるのでホーニング加工は個別に調整する必要があるのが難点ですがホーニングの技術の問題です

あとライナーの素材がボアアップエンジン用のライナーなので過剰設計

安価なライナーやピストンを使うと天罰が下るので絶対に妥協できない部分です!

ピストンリングは純正を使いました!

シリンダーヘッドを組付けました!!

ナットや

ボルトも全部純正です!!

カムシャフトを組んでシムの調整をします!

ヘッドカバーを組んでエンジン完成です!!

ヘッドカバーの塗装も当のオリジナルだったのですが流石にカバーだけが汚くて考えたのですがチジミ塗装をリペイントでやっても純正っぽく仕上がらないのでオリジナルの塗装の上から補修ペイントで仕上げました!!

ネジが純正でなかったのでヘッドカバーのネジだけがステンのネジですがそれ以外は純正で組んでいます!

補修ペイントなのでエアーブローするとぺりぺりと弱い所は剥がれますが逆に当時の保存状態の良いオリジナル塗装っぽく見えます