大変長らくお待たせしました
本日も沖縄県からFXが入庫です
こちらの車両はなんとスポークホイール仕様です
このFXのオーナー様より差し入れを頂きました!!
なんと沖縄で漁師(海人)らしくモズクの差し入れを頂きました!!
有難う御座います
それと!
先月ボアアップした神奈川県のGPのオーナー様より
ビールとお菓子の差し入れを頂きました!
有難う御座います
先月はカワサキのビッグニュースが立て続けに飛び込んできました!
10月30日の神戸新聞!!
川崎重工バイク生産分社化へ
の記事が一面に出ていました!
二日後には鉄道も分社化になるとの報道!!
地元ローカルなので日経新聞よりネタを早く仕入れる事が出来たみたい・・・・
川崎重工の社員数名に聞くと勿論寝耳に水!
「給与体系が変わる」とだけ誰もが聞かされていたらしい
10年前のJALとANAの分岐点を匂わせる事態となったのですが
現在は明暗がはっきり分かれています!
当時のJALは親方日の丸と安心しきっていた事により莫大な赤字を垂れ流し破綻。(公的資金投入となりました)
幸か不幸か真面目に頑張ってきたANA・・・・
JALは破綻時に不良債権を放棄しましたが
頑張ってきたANAは今回のコロナで大打撃を受けています!
川崎重工はJALの二の舞いにならない様に大きなかじ取りをしたのが分かります。
バイク・鉄道先細りの業界を切り離したのが見て分かります。
見て変わると思いますが統合事業は国策です!!
統合したエネルギー・環境プラント・精密機械・ロボット・船舶海洋は恐らく問題が発生しても公的資金が入ると思います。
バイクの製造部・開発部の社員は「川崎重工=半分親方日の丸だから潰れない」と心の片隅で思っていた人が多いと思います!
防衛産業の潜水艦も三菱重工と手がけていますからね!
しかしこの分社化よく言えば小回りの利く会社になる。
悪く言えばいつでも潰れる小さな会社と言う事です!
歴代の川崎の社員は昔あのバイクを作って売れなくても「あのバイクは失敗やったなー」と笑っていましたが
その昔からある風潮が半分親方日の丸であぐらをかいてきた証拠です。
兵庫県民ならカワサキの社員あるあるの話しです
起業家(特にベンチャー企業)ならこの様な社内の風潮はとても危険と感じるはずです。
数年前からカワサキの社員に会うたびにこのサラーリーマン独特の雰囲気は危険と思っていたので変人扱い承知で今後日本経済が後退期が来ることを力説してきました!
「次はリーマンショックどころではない」
「昭和21年の経済破綻」
今回は経済危機で金融緩和により一時的に麻酔を打たれている状態ですが金融緩和は永遠には出来ません。
必ず出口戦略が必要になります。
今は単なる経済危機で本当に怖いのは今後予想される金融危機です。
なので今回の経済危機による金融危機に備える必要があります。
川崎重工のバイク部門は9回裏まで追い込まれた状態なのですがここで打開策を見つけないとかなり良く見積もってあと15年から20年で消えると予想する人も居ます。
時価総額で見積もって早ければ10年以内と言っている投資家もいますがこの危機意識に川崎重工の社員は気づかないと大変な事になると思います。
良く言えばトヨタは以前から終身雇用は無理と言っていますが
トヨタに比べカワサキはとても小さな会社なので小回りが利く利点があります!
社内の雰囲気を変えるのも速く出来ます!
ゼファーの様な神風を自分で作れるかマンネリ体制のまま先細るか。
カワサキ以外のメーカーも今が分岐点になると思います
エンジンの腰下を分解します!!
二番のコンロッドメタルはかなりダメージがあります
ここは高回転回すと潤滑不良が発生しやすいのでダメージを受けやすいです!
回し過ぎで焼ける場合8割がここにダメージを受けます
エンジンをサンドブラスト加工します
今回FXヘッドではなくGPヘッドに変更です!!
元々はFXヘッドにGPヘッドカバーだったのでぱっと見はGPヘッド??と思ったのですがFXヘッドにGPヘッドカバーだったので今回フルパワー仕様のヘッドに変更します
古い塗装を完全に落とし!
半艶の黒にリペイントしクランクケースのボーリングをしました
クランクシャフトとコンロッドメタルのクリアランス測定をし組み込みます
ミッションも洗浄し組みつけます
400エンジンのミッションは優秀でギア抜けトラブルは滅多にないのですがFX・GPのプッシュロッド式のクラッチの場合クラッチのストロークが短いのでクラッチが原因でギア抜け、ギア抜け気味の物があります!
教習所で習う様に
クラッチを切る!
ギアをチェンジする!
クラッチを繋ぐ!
この基本動作をしっかりしていれば問題ないですがベテランライダー程一瞬でギアチェンすのでミッションを痛めやすいです
このエンジンのオーナー様は一次減速550ですがゼファークラッチ移植です
消耗品を全交換しロアケースを組みます
ネジはステンに変更です
そしてワンウェイクラッチとオイルポンプを組みます
エンジンをひっくり返して強化クラッチを組みゼファークラッチを移植しました
一次減速550なのでFXクラッチカバーも可能ですが今後クラッチワイヤーのみが消耗品となりメンテナンスフリーとなります
またクラッチのストロークが長くミッションのトラブルも軽減されます
しかしまたFXクラッチにしたいと思えばエンジンを降ろさずFXクラッチの移植が可能な仕様にしておきました
ゼファークラッチに一度乗るとFXクラッチにはしたくなくなると思いますがね
このクラッチなら自分でメンテできるので安心です
FXクラッチだと消耗するとプッシュロッドかハウジングかレリーズか特定するのが困難になります
旧車に強いお店なら直ぐに修理可能ですが最近はその様なお店も少なくなってきたみたいです
エンジン腰下完成です
シリンダーヘッドに取り掛かります
燃焼室とポートを掃除します!!
このヘッドはシートカット歴無しの良品ヘッドです!!
45度面をシートカットし70度と30度で45度面の内径と外径を整えました!!
シートカット歴はありませんがシートリングに対し少々ズレがあったのでバルブガイドに対し垂直に加工し直し精度を高めました
GPヘッドではよくある事です!
全箇所修正完了しました
バルブのカーボンを落とします
45度面のダメージがあります!
シートリングがバルブガイドに対しズレているためバルブの片面に強く当たっていた為です
45度面を研磨機で修正しました
近くで見るとこんな仕上がりです
サンドペーパーで掃除すると見た目この様な綺麗な45度面でも実際にはツメの感覚でも分からない程の段差はあります!
勿論そのわずかな段差でも修正しないと密閉不良の原因になる為必ず修正が必要です
擦り合わせをし圧力検査をしシリンダーヘッドを組みました
吸気ポート拡張し!
排気ポートも拡張したフルパワー仕様のヘッドです
ヘッドに穴を空けメーターギアを取り付けました
そしてGPヘッドの角フィンを丸フィンに改造しました
この改造するの久しぶりです
ダイヤルゲージを入れピストンとシリンダーのクリアランスを測定します
測定完了です
ピストンとビッグブロックシリンダーを組み込みます
そしてGPヘッドを組みます
このFXのオーナー様の場合FXヘッドにGPヘッドカバーだったのでこれで合わせ目の気になる事無くスッキリします
FXヘッド派とGPヘッド派とどちらの気持ちもよくわかるのですが口径の大きなキャブを選べるのでGPヘッドの方が今後のキャブのバリエーションを選べます
ゼファーのマニーホールドを入れ!
ゼファーのCVKキャブ
ゼファーのCRキャブ
ゼファーの28・32・33のFCRキャブ
ゼファーのTMRキャブ
GP用キャブも使えない事はないのでバリエーションは色々です
カムを組みタペット調整をします
ヘッドカバーを組んでエンジン完成しました
フレームにエンジンを搭載します!!
今回のおFXのオーナー様はゼファーχのキャブを装着です
エンジンに火を入れしました
キャブレター快調!!
これから試乗です
この日は晴天です
万葉岬に来ると地元のZ1乗りの方と遭遇!
今回でお話しするのは二度目です
黒い丸Zと角Zが並ぶとまた絵ずらがカッコいい
今回組んだゼファーχのキャブも100点のキャブです
Z710FX完成です
FXにスポークホイールの組み合わせが珍しく今月は地元のFX乗りのお客様が殺到しました
岩手のFXと沖縄のFX!
FX乗りにとって幾ら見ても飽きないシルエット
今回のコロナ不況でとんでもなく高騰した車両です!!
この数か月で相場が跳ね上がりました
以前にもブログに書きましたが経済危機がくると旧車の値段が跳ね上がるのは歴史が証明しています