ゼファー750のシリンダーのボーリング加工をします!
まずはシリンダーのボーリング加工をするのですがセンターを出してライナー外径部をボーリングして拡張していきます
ボーリングヘッドの回転速度は最終仕上げでは高速回転させ表面を綺麗に仕上げるのですがボーリングヘッドのチップを改造します!
新品の尖ったチップの方が切れ味が良いと思うのですが先端を軽く研いで丸くした方が綺麗に仕上がります!
ライナーで言う外径分のボーリングが完了しました!!
下にある横線はメーカーで加工されたOリング溝です!!
1/100単位でセンターを出すのですがメーカーのOリング溝の加工精度が悪く半分古い溝が残ったりします!
この古い溝は無害なのでこのままです!!
シリンダーのボーリングをしているとこの様なメーカーの荒い部分が見えます!
そしてライナーのツバ部ですがここは古いライナーの錆びなどが付着しているので当店では基本的にボーリングして新しい座面を作っています!
ツバ部はシリンダーを加熱することなくライナーツバ部がスコンと入るのが理想です!
ボーリングヘッドで座面を整えて!
綺麗に切り取り新しい座面を作ります!
4か所の座面を綺麗に整えました!
シリンダーを加熱しライナーを圧入します!
ここはとても大切な部分なので企業秘密です!!
加熱して入れるだけと思っている人が大半で内燃機屋ですら知らない所も多く失敗の多い場所です!
ここからまたセンター出しをしてボーリングします!
アルミと鋳鉄では削る肉の量がことなりヘッドの回転速度も違います!
ボーリングしていきます!
シリンダーのボーリングと言ってもライナー外径のボーリングとライナー内径のボーリングの二か所とツバ部のボーリングと
ライナー下のOリング溝のボーリングで合計4か所のボーリングをしています!
ボーリング加工が終わると次はホーニング加工です!
ホーニングヘッドで洗浄油で洗いと冷却を同時にしながら研磨していきますがここは他の内燃機屋とは工程がひと手間多い作業をしています!
ホーニングヘッドの石を一種類か二種類を使い分けホーニングしている内燃機屋が殆どで表面はクロスハッチで放射線状に細かな傷が入って完了なのですが当店は
意図的に鏡面までライナー内径を磨き上げます!
この研磨した表面にクロスハッチを入れる専用工具でクロスハッチを入れます!
研磨する事によりターカロイ鋳鉄の表面強度は驚異的に上がりここにオイルだまりの傷をつける作業をしています!
上記の写真はクロスハッチを入れる前の状態です!
通常はボーリング→ホーニング→鏡面まで行かない所までホーニングし完了かのですが
当店はボーリング→ホーニング→鏡面→ホーニング加工をしています!
ライナー内径の強度が上がるのとピストンリングの負担がとても少なく耐摩耗性・摩擦抵抗の軽減に繋がります
面研磨をして!
クロスハッチを入れボーリング完了です!